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働く女性と子育てについて大正の昔に繰り広げられた「母性保護論争」。以前から与謝野晶子と平塚らいてうの母性保護論争には興味を持っていました。 与謝野晶子は浪漫派の歌人で与謝野鉄幹との間に11人も子供を産んだ子だくさん。一方平塚らいてうは青鞜上のエッセイをきっかけに婦人解放運動家として歩を進め、避妊により出産は2回に留め、堂々と産児制限を唱えました。この2人が母性を論じ、社会による母性保護の是非を論じたと聞けば、思わず「晶子→子沢山の母性礼賛者、らいてう→母性よりも女の自立を求める能力主義者」と思いこむところです。 ところが、実際には役者が完全に入れ替わっているのです。11人の子供を抱えててんてこまいだったはずの晶子の方が「母性に甘えるな!」と言い、婦人解放を唱えるらいてうの方が「母性を社会で支えましょう」と言うのですから、人間の思い込みってのはほんとにはずれるもんだなぁと思います。 晶子とら
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