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ブックマーク / www.wul.waseda.ac.jp (1)

  • 「婦系図」口絵下絵

    『婦系図』は1907(明治40)年に「やまと新聞」に連載され、翌年春陽堂から刊行された泉鏡花の長編小説で、 後年脚色されて新派悲劇の代表作となった。 主人公・早瀬主税は、世間に内緒で芸者上りのお蔦と所帯を持っていたが、主税の師・酒井俊蔵が二人の仲を許さない。当時の婚姻制度に圧し潰されてゆく愛の姿が、鏡花得意の演劇的手法を用いて描かれており、鏡花作品の魅力を存分に味わうことができる。 実生活で鏡花は神楽坂の芸者桃太郎(名・伊藤すず、後に結婚)と同棲するが、それを師・尾崎紅葉から反対されており、その経験をこの作品に投影したと言われている。また、この小説の連載を依頼しにきた彼の親友・登張竹風から、スリに関する興味深いエピソードを聞いたことも彼の創作の糸口となったとも伝えられている。 間久雄文庫に所蔵されている口絵下絵は、当時、新興日画壇のひとつ "烏合会" を結成し、世の注目を集めていた鏑

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