十一月に河出書房新社から刊行が始まる『日本文学全集』(全三十巻)のラインアップを見て、多くの本好きが心を躍らせたのではないだろうか。源氏物語や平家物語、徒然草といった古典を現代のスター作家たちが訳す。近現代作品のセレクトには一癖も二癖もある。二〇〇七年から刊行された『世界文学全集』に続き、作家池澤夏樹さん(69)が一人で編者を務めた。もはや一つの「作品」ともいえる収録作のリストは、どのように編まれたのか。 「訳者がすごいでしょ」。リストを広げ、池澤さんはいたずらっ子のような笑みを浮かべた。「初めはこんな話に乗ってくる酔狂な人がいるかと思ったが、ふたを開けてみれば、われもわれもと。鉱脈を掘り当てたんです」 全集の刊行を決めたのは、東日本大震災が大きなきっかけだったという。「東北を走り回って見るにつけ、安倍政権になってからの変化の兆しを見るにつけ、今が曲がり角の時だと強く感じた。そこで浮かんだ
授業が終盤を迎え体力的にヘトヘトになってきたところに、重たい大学運営の仕事が重なってきたため、 なかなか研究には向かうことができず。 一方でやっと科研費がおりたので、夏休みも忙しいけど、この期間が来るのを楽しみにここはじっと我慢。 良いこともありました。 まず『史学雑誌』の「回顧と展望」では、 名古屋大学の池内敏先生にかなり紙幅を割いて昨年度の拙稿を論じていただきました。 (本日Q大リポジトリに拙稿2本を登録しましたので、数日したらダウンロードできるようになると思います。) また、社会学の奥野卓司先生の御本『江戸〈メディア表象〉論 イメージとしての〈江戸〉を問う』 (岩波書店、2014)でも、取り上げていただきました。 お二方とも名だたる先生で、また、失礼ながら謦咳に接したこともないので、 とても恐縮で、そして素直にとても嬉しかったです。 本当にありがとうございます。 さて、かかる折、面白
『日本美術全集』発刊記念企画スペシャルトークセッション「若冲、プライスコレクション、奇想の系譜 〜それぞれの若冲体験〜」が来たる2013年3月9日(土)に丸ビルホールで開催されます。 小学館創業90周年記念企画「日本美術全集」全20巻 http://www.shogakukan.co.jp/pr/nichibi/ 既に告知済みですが、大事なのであらためて。『日本美術全集』刊行記念スペシャルトーク「若冲、プライスコレクション、奇想の系譜〜それぞれの若冲体験〜」 登壇者に、ジョー・D・プライス氏、狩野博幸氏 (同志社大学教授)、山下裕二氏 (明治学院大学教授)というこれ以上ない顔ぶれの3名をお招きし開催するまさにスペシャルなトークショーです。 このハレー彗星級の豪華な顔触れのトークショーに青い日記帳をご覧の皆様の中から抽選で100名をご招待します! 滅多にどころか、二度とない若冲研究者、コレク
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出版状況クロニクル55(2012年11月1日〜11月30日) 出版社・取次・書店という近代出版流通システムがスタートしたのは明治20年代、すなわち1890年前後であり、その歴史はすでに120年余に及んでいることになる。しかもそれが未曾有の危機に追いやられていることは周知の事実だといっていい。さらにまたその出版危機が日本だけで起きている特異な現象だということも。 日本の近代出版業界の流れは教科書、雑誌、書籍、戦後はコミックが加わり、形成されたと見なせるだろう。それらのインフラの中心は出版業界の三者ではあったとしても、とりわけ書籍に関しては、大正期の1910年代から古書業界が、流通販売だけでなく、生産に関しても大きな役割を果たし、リバリュー、リサイクルも含め、出版業界のバックヤードとして機能してきた。 それらの中でも赤本、特価本業界は出版に関して独特の位置を占め、貸本、大衆小説、コミックの揺籃
10月31日、有志による私的研究プロジェクトである Project Beyond Gˆ3(以下脱G)の最初の研究会を開催した。G以前の書物と出版の世界について考え、Gによって失われた価値を明らかにすることを通じて、G以後のシステムが創造的であるための要件を定義し、実装・実験につなげていこうという趣旨である。第1回は、本フォーラムの連載でおなじみの橋口 侯之介さんを講師に迎え、まず和本の世界取り上げた。ここに発表資料を掲載する。なお続編である「書入・注釈」は12月1日の研究会を経て掲載予定。) 和本が拓いてきた世界 ─ 脱Gから創造的技術への提案 橋口 侯之介 日本では前近代から豊かな書物文化が根づいていた。それは江戸時代の奥行きのある広がりだけでなく、千年以上の時間軸があった。この時空のなかにG によって失われる以前の書物世界が生きていた。それが何なのか、どのように考えればよいのかを探って
ご縁があってsynodosのメールマガジン「アルファ・シノドス “α-synodos” vol.106+107」に寄稿しました。有料のメルマガですが、次号発行以降なら転載可ということでもともと許可をいただいていて、この週末にデジタルガレージさん主宰の The New Context Conference 2012 TokyoでJoiさんのお話を聞いていてふと思い出したので転載します。とにかくいただいたお題が難しく、議論がやや散漫で晒すのは恥ずかしくもあるのですが、これが今の自分の力量と諦めて、ちゃんと残しておこうと。荻上チキさん、編集の河村信さん、本当にお世話になりました。 ━━━━━━━━━ synodos mail magazine 知性を高める情報メルマガ アルファ・シノドス “α-synodos” vol.106+107(2012/8/25) ━━━━━━━━━ ★今号のトピックス
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