江戸幕府によるキリシタン弾圧が続いていた1860年代後半、信仰を守り続けた長崎の浦上地区(現・長崎市)の隠れキリシタンがフランス人神父に託し、パリで保管されていた水彩画が、約150年ぶりにカトリック長崎大司教区(長崎市)に返還される。 29日、長崎市のカトリック中町教会で返還式が行われる。 浦上地区の隠れキリシタンは約250年間にわたって信仰を守り、1865年、長崎市の大浦天主堂で、フランス人のプチジャン神父に信仰を告白した。この「信徒発見」は宗教史上の奇跡と呼ばれている。 大司教区によると、水彩画は縦約63センチ、幅約40センチ。日本で描かれたものか、海外から持ち込まれたものかは不明だが、中央に聖母マリア、周囲にはアッシジの聖フランチェスコや聖女らが描かれている。信徒発見の後、別のフランス人神父が隠れキリシタンから絵を預かり、プチジャン神父がヨーロッパに運んだ。 浦上地区では信徒発見後の