税制改正関連法案の付則をめぐる「消費税政局」は回避されたものの、今後も法案採決時に造反が出ないか、自民党執行部が神経をとがらせている。警戒対象は、次期衆院総選挙での処遇が決まっていない「フリー」の議員だ。もともと不満を抱えているうえ、選挙区が決まらないだけに「刺客」をぶつける脅しも効かない。そこで執行部は、来年の参院選比例区の候補とすることも検討している。 7日の衆院財務金融委員会の与党理事懇談会。定額給付金を含む補正予算の採決をめぐって緊迫するなか、江崎洋一郎衆院議員が「定額給付金の一部を雇用対策に使えないか」と独自の「修正案」を披露した。渡辺喜美元行革担当相とともに、江崎氏も政府案に造反するのではと、党執行部を慌てさせた。 江崎氏は神奈川12区が地盤。2人の候補者が選挙区と比例区に交互に立候補する「コスタリカ方式」をとり、前回は比例区で当選した。本来、次回は小選挙区から立候補する順