前期と今期を比べると売上高は同じ。一方でYYY<PPPとなっているのにZZZ>RRRとなっていれば、原価低減の効果はあったが、販売の段階で何らかのコストの増加があり、営業利益が減ったことがわかる。 ▼現場での小集団活動を通じて得られる成果(例えば、創意工夫により5人で担当していた工程を2人で担当できるようになったため、人件費が節約できる)の大部分は、企業収益には貢献しない。なぜなら、この工程から人が3名減っても、この3名は当面解雇されないからである。「見かけ上のコスト低減」のために知恵と時間を使うことに大きな意義は見いだせないだけでなく、自分たちのアイデアや提案によって、将来、同僚や自分自身の職が奪われることになるかもしれないのだ。小集団活動を決して否定しないが、省人化につながるような提案を「封じ手」にするくらいの配慮が、企業には要請される。 ▼現状のビジネスシステムでは部品メーカーなどサ
![いくら原価を下げても儲けが増えない理由 このままでは国内製造業は壊滅する (4ページ目)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c4acb29873bcdb06a64b07ea59bcc0db9a279f4b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpresident.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2Ff%2F1200wm%2Fimg_af42e8475fb062ef55be4a46c78f826679109.jpg)