カルチャー 2011年03月18日 凶悪犯罪が多発し、警察だけでは対応しきれなくなった都市・東京――。強盗犯があふれ、弱い者が強い者に陵辱され、略奪が日常化した事態を憂慮した都府は、ついに最終兵器を発動させることを決定する。その最終兵器とは、善良な市民から無作為に選ばれた、100人の”市民ポリス”だった!! ……こういう出だしで書くと、まるで本格的ポリスアクションみたいだが、今回紹介する『市民ポリス69』は、そんなカッコいい映画ではない。なんせ主役は、今や冴えない中年男を演じたら日本一の酒井敏也だからだ!! 酒井演じる宅配便ドライバーの芳一は、何の取り柄もないダメおやじ。妻には目の前で浮気されても何にも言えず、コギャルの娘からは小馬鹿にされ、街で犯罪現場に遭遇しても、そそくさとその場を退散してしまう小心者だ。 そんな彼のもとに、悲しいかな「貴殿を市民ポリスに任命する」という通達が届いてしま