名古屋出入国在留管理局(名古屋市)で2021年3月、スリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が収容中に死亡した問題で、名古屋地検が当時の局長ら13人を不起訴処分(容疑なし)としたことを巡り、名古屋第1検察審査会(検審)は26日、業務上過失致死罪の成否について再検討することが相当として「不起訴不当」とする議決書を公表した。議決は21日付。名古屋地検は再捜査する。
当時の名古屋入管幹部らが不起訴処分となり、ウィシュマ・サンダマリさんの遺影を手に沈痛な表情を見せる妹ポールニマさん(右)とワヨミさん=17日、名古屋地検で 名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)でスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が収容中に死亡した問題で、名古屋地検は17日、殺人容疑で告訴されていた当時の名古屋入管職員13人を「嫌疑なし」として不起訴にした。 13人は当時の局長や警備監理官、看守責任者ら。金山陽一次席検事は「死因の特定に至らず、不作為による殺人や殺意を認める証拠がなかった」と説明。保護責任者遺棄致死罪や業務上過失致死罪の適用も検討したが、死因が不明で職員の行為と死亡の因果関係を認定できなかったという。同じ理由で、支援者による刑事告発についても不起訴とした。
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