あの「男一代菩薩道」の佐々井秀嶺師が、実に44年ぶりに日本にいらっしゃった。それに生きて立ち会うことが出来ただけでも信じられない良縁なのに、直に話ができるとは。機会を設けて下さったアスペクトに改めて感謝。 佐々井秀嶺氏の伝記としては、さらに「破天」がある。その著者である山際素男氏は、今回不在だった。今年三月に逝去されたのだ。「佐々井秀嶺師を囲む会」の席でそのことを知り、自らの縁のよさを改めて噛み締めた。 囲む会で、インドと日本の違いについての質問が出ることは当然とも言えよう。その質問に、師はこう答えられた。 日本では、お金がなければ何も出来ないようだ。インドでは無一文の人でも托鉢に応じてくれる。 実に師らしい。拝金主義を糾弾するのでもなく、豊かさを賞賛するのでもなく、金というものの「回りくどさ」をさらっと述べられたのだ。「金がなければ与えるものがない」。これこそ、貨幣経済につま先か

