去年の8月末のことだけれど、子供を保育園に送り、家の中の片付けも済ませて、さあ仕事をしようと思っていると、「ごめんなさい、いいかしら」と妻の母が現れた。 中庭を挟み、手前と奥に2軒の家が並ぶ2世帯住宅なので、妻の母は私一人の時にもちょくちょく顔を見せる。 「すみませんけど、薬局にファクシミリを送ってくれないかしら」という頼みだったり、入院している義姉の具合を話したりして帰っていくのだが、その時はいつになく深刻な様子で、「これ、今朝のなんですけど、ちょっと見てくれます」と言って、私に新聞を手渡した。 「ここなの」と指差された先には、「みだらな行為の中学教諭を懲戒免職 県教育局」の見出しに続いて、おおよそ次のような記事が書かれていた。 埼玉県教育局は8月25日、出会い系サイトで知り合った少女にみだらな行為をしたとして、〇〇市立〇〇中の理科教諭、某被告(30)=児童買春禁止法違反罪で起訴=を懲戒