「地図は悪夢を知っていた」 そんな衝撃的な見出しが、新聞の一面に載ったのは今から61年前の昭和34年、中部日本新聞(現:中日新聞)日曜版でした。 前の月の「伊勢湾台風」の浸水被害の教訓を伝えるものです。 記録的な高潮や暴風で死者・行方不明者が5000人超、浸水した住宅は30万棟にのぼった伊勢湾台風。 記事は、台風の3年前、地形をもとに浸水の危険性の高さを示した地図と、実際の浸水被害にあった地域がほとんど一致していたことを指摘していました。
![WEB特集 地図はいまも悪夢を知っている | 台風 | NHKニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/178f67b64ac8c6a0007cbd103da01f89e3b3fc40/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww3.nhk.or.jp%2Fnews%2Fhtml%2F20201021%2FK10012673411_2010211400_2010211402_01_02.jpg)
先日、こんな地図を作った。 なんのこっちゃと思うが、拡大するとこうなっている。 じつは小さな文字が集まってできている。東京の地名の末尾の一文字だけを並べたものなのだ。 中央やや右でぽつんと「田」となっているのは、千代田の「田」だ。全体をよく見ると「山」「谷」「海」などが散らばっている。それぞれ、代官山だったり渋谷だったり青海だったりするのだが、こうやって末尾の一文字だけにすることでうまい具合にその土地の特徴や地形が浮かび上がるように見える。 どうしてこんなものを作ったか これを作ったきっかけは永太郎さんという方のツイートだ。 永太郎さんは京都で地理を専攻している学生だ。先日も「なんでもない地図を語る会」という記事でお世話になった。なにかの調査の一環だと思うが、地図から地名だけを抜き出してものを作っていた。これがとても面白く、しかもそれ自体ぎりぎり地図と言えないこともない。しかし、残念ながら
ラブホテル街の立地や景観について。 「人が集まる場所である都市には、自ずと人々の欲望を満たす場が生まれます。その一つがラブホテルです。単調な生活から抜け出し、あるいは社会のしがらみから逃れて、自由な時間を謳歌する。ラブホテルはそのような空間です。一方で、ラブホテルは風紀を悪化させ、犯罪を助長するものとして忌避される存在でもあります。それゆえ、ラブホテルは限られた場所にまとまり、「ラブホ街」を形成します。」 大阪:生玉、難波、十三、桜宮 続きを読む
台風19号の豪雨で相次いだ堤防の決壊による河川の氾濫。 特に被害が大きかった福島県の阿武隈川など8河川の流域で、浸水したエリアをNHKが分析した結果、そのほとんどが自治体の「ハザードマップ」などで浸水が想定されていたことがわかりました。 (動画をご覧いただくと、「浸水想定」と「実際の浸水エリア」を比較できます) NHKは、堤防の決壊などで広い範囲が浸水した8河川の流域について、国土地理院が推定した実際の浸水の範囲と、自治体のハザードマップなどであらかじめ浸水が想定されていた範囲を比較し、分析しました。 比較した河川の流域は、 ▽福島県と宮城県の阿武隈川、 ▽宮城県の吉田川、 ▽長野県の千曲川、 ▽埼玉県の入間川、越辺川、都幾川、 ▽茨城県の那珂川と久慈川です。 地図の重ねあわせの分析に使ったのは、自治体のハザードマップの元になる国土交通省の「浸水想定」と、国土地理院が航空写真を元に推定した
sinsinP@予備役提督 @sinsinP プロデューサーだったようなエメリア海軍パイロットだったような提督だったような気がしますが今はただのおっさんです。 基本的にツイート内容は変態紳士仕様になっております。 写真アカウント→「Sierra Tango」(@SierraTango_ss) https://t.co/crMP8V3jvI sinsinP@予備役提督 @sinsinP 南房総の被害に対する復旧作業が困難なのは ・標高は低いとはいえ基本山間部 ・それに伴って道路網が貧弱 ・大型艦船、船舶が接岸できる港がない ・自衛隊の拠点が木更津駐屯地と館山航空基地しかない ・山が海岸線に差し迫っているので揚陸ポイントが少ない ・揚陸できても横に展開できない pic.twitter.com/9YDenhSoXW 2019-09-11 16:37:46
タイトル別名 How Does Japanese Geography Discuss <i>Guns, Germs, and Steel</i>? Comparative Analysis of Its Acceptance Processes between Anglophone and Japanese Publications Jared Diamond's seminal book Guns, Germs, and Steel was published in 1997 and immediately became a bestseller. The Japanese translation of this book was subsequently published in 2000 and it attracted a large readership during the d
Q:これは何の構造を表しているでしょう? グラフ理論 上の構造のように、頂点(ノードともいいます)の集まりと、2つの頂点をつなぐ辺(エッジともいいます)の集まりでできたもののことを「グラフ」あるいは「ネットワーク」と呼び*1、このような構造を研究する分野こそが「グラフ理論(Graph theory)」です。今回はそんなグラフを使うと、身近なものの新たな側面が見えてくる話。 (余談ですが「グラフ」という用語は、数学だと関数のグラフとか円グラフみたいなやつもあって検索精度が悪いです。グラフ理論に関してわからないことがあった場合に「グラフ ○○」や「グラフ理論 ○○」とググるよりも、「ネットワーク ○○」とググったほうが得たい情報にリーチしやすいというライフハックが知られています) さて、冒頭のグラフです。グラフ理論の知識なんかひとつもなくても、このグラフから読み取れることはいくつもあります。例
「日本固有種」なら、うれしいけど… 長崎県の対馬で、1970年代に目撃されたのを最後に絶滅したとされる、「ニホンカワウソ」が38年ぶりに発見されたかもしれないーーこんなニュースが8月中旬に飛び込んできました。 これが、本当に「日本固有種」であるニホンカワウソなのか? それとも、ユーラシア大陸全域に広く分布しているユーラシアカワウソなのか? という点が大きな関心を呼んでいます。 もっと言えば、「ニホンカワウソならうれしい」「ユーラシアカワウソだったら、ちょっとがっかり」というのが、多くの日本人の本音ではないでしょうか。その背景には、対馬そのものが古くから「日本の領土か、それとも韓国の領土か」という議論の対象になっていることも、多少関係があるのかもしれません。 しかし、外交上の領土問題に負けず劣らず、生物界の「領土問題」も複雑です。突き詰めて考えてゆくと、「生物の『種』とは何か?」「『日本固有
日本は「統一国家」なのか? さて、「種」の定義そのものに曖昧な部分があるということを踏まえて、次は東アジアの生物地理学における「日本の位置づけ」について考えてみましょう。 前述の通り、生物には海を越えて分布する種がたくさんあります。日本にも、中国や朝鮮半島と共通する生物種が少なくありません。このような観点からは、日本を「日本海周縁地域の南岸」である、というふうに考えることもできます。日本海を、大陸と日本列島に囲まれた「内海」として見るわけです。 このような観点から言うと、ある生物が日本海南岸=日本列島のみに分布していればそれは「日本固有種」であり、周辺を覆うように分布しているならば「周日本海固有種」となります。むろんこれらの比率は、後者の方が圧倒的に大きいことは言うまでもありません。 ロシア沿海地方、朝鮮半島や中国大陸北部は、日本海周縁地域の「北岸」に相当します。実際に、中国大陸でも北京周
もうひとつ独自性の強い地域としては、小笠原が挙げられます。小笠原は他の地域と同列に扱うことができない大洋島(大陸棚から切り離された島)であるうえに、かつては大陸島(=大陸と地続きだったことがある島)だったと考えられており、これまた興味深い地史・生物相を有しています。 中琉球と小笠原に次いで特殊な生物相をもつ地域は、意外なことに日本本土(本州・四国・九州)です。といっても、高山などに棲むいわゆる「希少生物」が多いという意味ではありません。日本列島において、より固有性の強い生物は、むしろ人里に普遍的に見られる生物の中に見出すことができます。 北海道の生物は、本州をはじめ日本のスタンダードな生物相から見れば特殊な(ゴキブリがほとんどいないなど)もののように感じられますが、ユーラシア大陸全体に視点を広げると、ロシアやシベリアなどの他地域と共通する部分が多くあります。日本とロシアの中間的な地域と言え
もちろん、対馬に棲む生物なら何でも「日本本土にはいないが、朝鮮半島にはいる」というわけではありませんし、その逆のパターンも数多くあります。また、日本・対馬・朝鮮の各地域にまたがって分布する種も多数存在します。それらには、日本と朝鮮どちらかの地域と共通の特徴を持つ集団もあります(例えば、対馬のツクツクボウシの鳴き声は日本本土タイプ、ミンミンゼミの鳴き声は朝鮮半島タイプ)。 「フィーバー」とは裏腹に かつて、1965年に南琉球の西表島でイリオモテヤマネコが発見された時には、社会現象といえるほどの大騒ぎになりました。日本には対馬にしか棲息しないと信じられてきた野生のヤマネコが、よりによって九州をはさんで反対側に位置する西表島で見つかったからです。 第一発見者が著名な作家の戸川幸夫氏であったこと、また本種が西表島の固有種であることはもちろん、世界のどこにも近縁種が存在しない原始的な種であると当時の
日本本土産のカワウソに関しては、「北海道産から対馬を含む九州産まで全て遺伝的に多くの共通点があり」、かつ「大陸産とは明確に異なる」という報告があります。しかし一方で、ミトコンドリアDNAの分析によれば、「ニホンカワウソ」とされる集団のなかにも、地域によって(例えば神奈川県産の個体標本を使った研究で)どちらかというとユーラシアカワウソに近縁な個体も見つかっています。 そうなると、「ニホンカワウソ」がひとつの独立した種か否か、という根本的な部分からして曖昧になりますから、「ニホンカワウソかユーラシアカワウソか」という命題自体が成り立たなくなってしまいます。 そのうえ、「ユーラシアカワウソ」に関しても、複数の地域集団(亜種)の複合体である可能性があります。対馬産カワウソの比較対象とされる朝鮮半島産カワウソは、現時点では事務的に原名亜種「ユーラシアカワウソ」に含められているとしても、実際にはヨーロ
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