「強い日本」を掲げ、尖閣国有化後の統治強化策などを積極的に訴えた安倍晋三元首相が自民党の新しい総裁に選出された。 5年前、病気を理由に首相を辞任した安倍氏は大きなハンディを抱えての再挑戦だった。しかし自民党は安倍氏に党の立て直しを託し、日本が抱える難局を打開する「切り札」に選んだ。 この3年間の民主党政権の迷走が日本を弱体化させ、今日の国難を招いた。尖閣諸島をめぐる中国の攻勢や竹島、北方領土問題などで韓国、ロシアにどう対処するかが最大の課題となっている。 ≪憲法改正で先頭に立て≫ そのための「強い日本」を構築していくことこそが安倍氏の歴史的使命である。党の総力を挙げ、処方箋をまとめてほしい。 安倍氏はこれまで、国のかたちを決める憲法改正や教育改革などを持論としてきた。領土・主権を守ることを最優先し、集団的自衛権の行使容認で日米同盟を深化させることを訴え続けた。今後は実行力が問われる。 永住