【特別対談】加賀乙彦（作家・精神科医）×堀川惠子（ジャーナリスト）---戦争・死刑・日本人 『宣告』と『教誨師』から読み解くこと

【特別対談】加賀乙彦（作家・精神科医）×堀川惠子（ジャーナリスト）---戦争・死刑・日本人 『宣告』と『教誨師』から読み解くこと 堀川惠子著『教誨師』は、戦後半世紀にわたり死刑囚と向き合ってきた浄土真宗の僧侶が、死刑執行にも立ちあうその過酷な任務を語り、死刑制度が持つ苦しみと矛盾を描き切ったノンフィクション作品である。 精神科医であり、長く拘置所の医務官を務めた作家・加賀乙彦氏の『宣告』は、自らの体験をもとに死刑囚の生活と懊悩から、死刑制度を真正面から描き、一九七九年の発表以来、多くの読者に読み継がれている長編である。 お二人に、それぞれの著書を出発点にしてさまざまなことを語ってもらった。 加賀 先日、山折哲雄さん（宗教学者）と会ったら、『教誨師』を激賞していましたよ。 堀川 それはそれは恐縮です。 加賀 戦後長らく教誨師を務めた（本書の主人公の）住職さんに、堀川さんが向き合うわけですが、

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死刑制度がある日本は戦後レジームから脱却ではなく、いまだに戦前な国