印パ対立で恐れた核戦争のシナリオ 元大統領の「眠れなかった夜」 | 毎日新聞

反政府デモで投石する若者を追う治安部隊＝インド北部カシミール地方のスリナガルで2017年1月13日午後2時13分、金子淳撮影 インドとパキスタンは1998年、相次いで核実験を行い、核武装を宣言した。いずれも核を「抑止力」と位置づけているが、その後も両国は大規模な武力衝突を経験している。印パ両国の核戦略はどんなものなのか。 10日の停戦合意まで、緊迫度が増していたインドとパキスタン。両国の根深い対立の歴史を見つめることで、紛争の再燃を防ぐ手がかりを探れないか――。2017年に報じた連載「印パ独立／核脅威のエスカレーション」を再構成し、上下2回に分けて当時の情勢をたどります。 上 元大統領の「眠れなかった夜」 下 勝者なき核開発レース こんなシミュレーションがある。 ＜1日目＞インド・ニューデリーで連続テロが発生、外国人を含む約300人が死亡。 ＜2日目＞インドはパキスタンが関与したと非難し、