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寺地はるな モモとわたし[『図書』2023年8月号より]
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寺地はるな モモとわたし[『図書』2023年8月号より]
モモとわたし 小学校の図書室にあった『モモ』はとても人気があって、なかなか借りられなかった。棚にさ... モモとわたし 小学校の図書室にあった『モモ』はとても人気があって、なかなか借りられなかった。棚にさしてあるのを見つけると、とびつくようにして借りていた。何度読んでも飽きなかった。 わたしの家には、謎の細長い部屋があった。なんの目的があってこんなに細長くつくったのだろうと思うようなその部屋の押入れの前に、茶色いアップライトピアノが置かれていた。押し入れからものを取り出せなくなると困るので、ピアノと押入れのあいだには数十センチの隙間があった。わたしはその隙間に住みついていた。ドア代わりに古いマットレスを立てかけて、毎日そこで図書室から借りた本を読んでいた。 家の中にはたいてい誰もいなかった。だから居間や座敷で過ごしてもよかったのに、そうしなかった。狭くて外界から遮断されている空間が心地よかったのかもしれない。 両親は忙しい人たちだった。父は「世界を平和にするために活動をしているんだ」と言ってい