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料理と書評に関するfeather303のブックマーク (3)

  • 美しき山下清 『マリー・アントワネットの宮廷画家』 石井美樹子 - HONZ

    ★★★★☆ フランス革命前後の貴族生活に興味がある人はもちろん、逆境にも負けない強い女性の人生に触れたい人にもオススメ 表紙の絵は書の主人公であるルイーズ・ヴィジェ・ルブランの自画像である。この絵を見ての通り、ルイーズはパステル画家の父ルイ・ヴィジェから絵の才能を受け継いだだけでなく、結髪師の母ジャンヌ・メサンから美貌も受け継いだ。マリーアントワネットの宮廷画家であったルイーズはフランス革命の混乱を逃れるため、12年ほど娘とヨーロッパを彷徨うことになる。書は行く先々で様々な困難にぶつかりながらも、持てる才能を活かして、「美しいもの」への情熱を絶やすことなく懸命に生き抜いた女性の人生に迫る一冊となっている。 ルイーズは1741年のパリに生まれたが、当時の子どもに対する見方、育て方は現代のそれとは大きく異なっている。子どもは貪欲で勝手気ままな欠陥を持った大人であり、子育ては召使いの仕事であ

    美しき山下清 『マリー・アントワネットの宮廷画家』 石井美樹子 - HONZ
    feather303
    feather303 2013/06/03
    **全体的にちょっと辛口だが、そこに愛が感じられるので、これが読んでいてとても心地いいのだ。**
  • 作ってみました。『ナチスのキッチン』 - HONZ

    商売柄、台所に立つことは多いが、こんなに深遠な場所であったとは知らなかった。 まず、台所は人間の「外部器官」である、と著者は言う。人間は他の生物をべて生きているわけだが、そのまま生できるものを除けば、基的に切り刻んだり、火を通したりしてべる。すなわち台所は、この工程を担う、人間の体外にある最初の「消化器官」であるととらえるのだ。これは逆に言えば、台所は生態系のもっとも人間社会に近い中継地点ということになる。自然を加工し、その栄養を摂取する最終地点であると同時に、体内から飛び出した人間の器官なのである。 そう考えると、原始時代、火を手に入れた人間が、焚き火で炙ってべる、その火こそが、消化器官としての台所の原型とも言えるだろう。そこから「信仰、畏怖の対象としての台所」という視点が出てくる。ギリシアのオリンポス12神のヘスティア、日の庚申様など、台所には「竈神」がおり、古代ゲルマンで

    作ってみました。『ナチスのキッチン』 - HONZ
    feather303
    feather303 2012/06/13
    "加えて最後に言及しておきたいのが、「キッチンの中に人間を埋め込む」という台所の合理化の方向とは逆に、絶滅収容所では「人間のなかに台所が埋め込まれた」という著者の指摘だ。"
  • ラーメンは民主主義のメタファーなのか?『ラーメンと愛国』 - エキサイトニュース

    詩人・歌人として、あるいは劇団「天井桟敷」の主宰者として演劇や映像の分野でも独特の活動を展開した寺山修司。その代表的な著書『書を捨てよ、町へ出よう』には「歩兵の思想」と題するエッセイが収録されている。 この文章のなかで寺山は、サラリーマンの種類を「ライスカレー人間」と「ラーメン人間」に分け、前者には《現状維持型の保守派が多くて》、後者には《欲求不満型の革新派が多い》としている。その理由を《ライスカレーは家庭の味であるのにくらべて、ラーメンは街の味であるからかもしれない》と書き、さらにライスカレー人間を保守的なマイホーム人間として強く罵倒しているのが、いかにも「町へ出よう」と生涯かけて訴え続けた寺山らしい。 寺山が先のエッセイを書いたのは高度成長期。この時代、ラーメンはハングリー精神の象徴であった。マンガ家の松零士は上京当初の下宿生活の経験をもとに『男おいどん』という作品を発表、そこでは作

    ラーメンは民主主義のメタファーなのか?『ラーメンと愛国』 - エキサイトニュース
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