MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ教授で、画期的なコンピュータインターフェイス研究者として知られる石井裕氏が、コンピュータ・ヒューマン・インターフェース学会(ACM SIGCHI 2019)で「生涯研究賞」を受賞した。日本ではもちろん、アジアでも初めての受賞となる。 石井裕氏の30年にわたる研究活動を支えたエネルギー源は何なのか、未来社会を創造するためにどんなイノベーションが求められているのか─「リクナビNEXT」藤井薫編集長がインタビューした。 コンフリクトをジャンプする力に変えよ 藤井:日本の企業は今懸命にイノベーションを起こそうと奮闘しています。イノベーションを起こすための組織という議論では、先生がいらっしゃるMITメディアラボもよく参考例に挙げられます。 「MITがイノベーションを生み出せるのは、異なる視座を混交させることができているからだ。日本企業はその混ぜ合わせるこ