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ブックマーク / blog.tatsuru.com (153)

  • なぜ安倍政権は勝ち続けるのか? - 内田樹の研究室

    「なぜ安倍政権はこれほど勝ち続けるのか?」 その理由はとりあえず周知されていない。誰でも知っている理由なら、こんな特集は組まれない。 ふつう政権の支持率が高いのは(政権発足時の「ご祝儀」を除くと)善政の恩沢に現に国民が浴しているからである。 だが、安倍政権はそうではない。 経済政策は失敗した。隣国との緊張緩和は見るべき成果を上げていない。沖縄の基地問題は解決の糸口が見えない。安保法案の審議では国会軽視と反立憲主義の態度が露呈した。五輪計画や福島原発や豊洲移転問題では日の官僚機構全体のガバナンスと倫理の欠如があきらかになっている。どれも政権末期の徴候である。にもかかわらず政権は高い支持率を保持している。その根拠は何なのか? 一番簡単なのは、「日人は政策の適否を判断できないほど愚鈍になった」という解釈である。 たしかに話は簡単になるが、先がない。 国民の過半が愚鈍であるなら、こんな特集もこ

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    fragilee 2016/11/20
    いやぁ凄いな。内田じゅwww いや分かるよ、わたすはw だってずっとわたすもこんなふうに想ってたもんwww www www いやスゲーな、さすが、じゅwww>>
  • NewYork Times 3月2日の記事から - 内田樹の研究室

    アメリカの対日世論はしだいに疑惑と不信の論調に傾きつつある。 New York Times の昨日の記事「安倍氏の危険な歴史修正主義」を訳してみた。 安倍首相の「真意」を記者が読み切れないのは、つねづね申し上げているとおり、「対米従属を通じての、対米自立」という自民党の伝統的な戦略の「意味」と、それを支える「心性」がアメリカ人には理解しにくいものだからである。 記事は首相の真意を「hard to decipher」と評しているが、decipher というのは「意味不明の言葉・暗号・古文書などを解読する」というかなり特異な含意の動詞である。 首相の対米姿勢は友好的なのか対立的なのか、よくわからないという先方の当惑がよく伝わってくる記事である。 なにより「does not want to be dragged into a conflict between China and Japan」(ア

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    fragilee 2014/03/06
  • 従属と謝罪について - 内田樹の研究室

    朝日新聞に「安倍首相の靖国参拝」についてコメントを求められたので、すこし長めのものを書いた。もう掲載されたので、ブログでも公開することにする。 東京裁判は戦後日に対して二つの義務を課した。 一つは、敗戦国として戦勝国アメリカに対して半永久的に「従属」の構えをとること。 一つは侵略国としてアジアの隣国(とりわけ中国韓国)に対して半永久的に「謝罪」の姿勢を示し続けること。 従属と謝罪、それが、東京裁判が戦後日人に課した国民的義務であった。 けれども、日人はそれを「あまりに過大な責務」だと感じた。二つのうちせめて一つに絞って欲しいと(口には出さなかったが)願ってきた。 ある人々は「もし、日人に対米従属を求めるなら、日がアジア隣国に対して倫理的疚しさを持ち続ける義務からは解放して欲しい」と思った。別の人々は「もし、東アジアの隣国との信頼と友好を深めることを日に求めるなら、外交と国防に

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    fragilee 2014/01/19
    彼らが同盟国に求めているのは端的に「アメリカの国益増大に資すること」だけである。
  • コミュニケーション能力とは何か? - 内田樹の研究室

    土木学会というところから「コミュニケーション能力について」の寄稿を頼まれた。 9月に書いて送稿したものが活字になって今日届いた。 学会誌なので、一般読者の目に触れる機会はないと思うので、そこに書いたものを採録しておく。 「コミュニケーション能力」とは何か 就活している学生が「これからはもっとも重視されるのはコミュニケーション能力だそうです」と言うので、「うん、そうだね」と頷きながらも、この子は「コミュニケーション能力」ということの意味をどう考えているのかなとちょっと不安になった。 たぶん「自分の意見をはっきり言う」とか「目をきらきらさせて人の話を聞く」とか、そういう事態をぼんやり想像しているのだろうと思う。 もちろん、それで間違っているわけではない。でも、どうしたら「そういうこと」が可能になるかについてはいささか込み入った話になる。 例えば、どれほど「はっきり」発語しても、まったく言葉が人

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    fragilee 2013/12/31
    んん…。らしいテキストで所々は面白いんだけど、全体通すと、以前ほどフックしないな…。自分の好みが変わったのかぬ…>>
  • New York Times の特定秘密保護法案衆院通過についての記事 - 内田樹の研究室

    New YorkTimes は11月29日に「秘密保護法案によって日は戦後の平和主義から離脱するのか」という記事を掲載しました。さきほどツイッターに紹介しましたけれど、アメリカでの論調を知って欲しいので、ここに訳出しておきました。やや荒っぽい翻訳ですけれど、新幹線車内での仕事なので、ご容赦ください。 では。どぞ。 街頭でのデモや主要紙の批判的社説を一蹴して、日の保守派の首相安倍晋三は秘密保護法を通過させることによって、彼の国の戦後の平和主義を逆転させることをめざす一連の法整備の第一歩を進めた。 安倍首相によれば、国家機密をより厳正に管理することがアメリカとの国家機密にかかわる軍事情報の共有のためには必要であると語っている。火曜日に衆院を通過したこの法案は近日中に参院でも採択される見通しであり、これは安倍氏の、日を彼の言うところの「ふつうの国」に変えるためのステップの一つである。具体的

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    fragilee 2013/12/01
  • 特定秘密保護法案の廃案を求めるアピール - 内田樹の研究室

    佐藤学先生からお声がけを頂きました、特定秘密保護法案の衆院強行採決に抗議し、廃案を求める学者たちからのアピールに参加した。以下、そのアピールの全文と賛同者たちの氏名を掲げておく。 アピールは明日(11月28日)午後1時に学士会館でメディアに公式発表の予定。その段階で、賛同者のリストはさらに長くなるはずである。 特定秘密保護法案の衆議院強行採決に抗議し、ただちに廃案にすることを求めます 国会で審議中の特定秘密保護法案は、憲法の定める基的人権と平和主義を脅かす立法であり、ただちに廃案とすべきです。 特定秘密保護法は、指定される「特定秘密」の範囲が政府の裁量で際限なく広がる危険性を残しており、指定された秘密情報を提供した者にも取得した者にも過度の重罰を科すことを規定しています。この法律が成立すれば、市民の知る権利は大幅に制限され、国会の国政調査権が制約され、取材・報道の自由、表現・出版の自由、

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    fragilee 2013/11/28
  • 特定秘密保護法案について(その3) - 内田樹の研究室

    特定秘密保護法案について、朝日新聞の取材があった。紙面に出るのは話したうちのごく一部になると思うので、これまで書いてきたこと以外のことについて話した部分を追記する。 これまでの話をおさらいしておく。 ・特定秘密保護法案が秋になって突然出てきたのは、5月の「改憲の挫折」に対する「プランB」としてである。 ・改憲による政体の根的な改革が不可能になったので、それを二分割して「解釈改憲による集団的自衛権の行使=憲法九条の事実上の廃絶」と、「特定秘密保護法案によるメディアの威圧=憲法21条の事実上の廃絶」という改憲の「目玉」部分だけを取り出した。 ・改憲は「東アジアの地政学的安定を脅かすリスクがある」せいで、アメリカ中国韓国もステイクホルダーのすべてが否定的だったが、改憲を二分割した場合、「九条廃絶による米軍の軍事行動への加担」にはアメリカが反対せず、「21条廃絶による国内の反政府的言論の抑圧

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    fragilee 2013/11/24
    うーん…。さすがにこれはちょっと…そーぢゃねでしょ?というか(-_-;)....。>>
  • 福島原発事故 Nature誌から - (内田樹の研究室)

    9月3日のNature のEditorialに福島原発からの汚染水漏洩への日政府および東電の対応について、つよい不信感を表明する編集委員からのコメントが掲載された。 自然科学のジャーナルが一国の政府の政策についてここまできびしい言葉を連ねるのは例外的なことである。 東電と安倍政府がどれほど国際社会から信頼されていないか、私たちは知らされていない。 この『ネイチャー』の記事もこれまでの海外メディアの原発報道同様、日のマスメディアからはほぼ組織的に無視されている。 汚染水の漏洩で海洋汚染が今も進行しているとき、世界の科学者の知恵を結集して対応策を講ずべきときに、日政府は五輪招致と米軍のシリア攻撃への「理解をしめす」ことの方が優先順位の高い課題だと信じている。 五輪招致を成功させたければ、まず事故処理について日政府は最大限の努力をもって取り組んでいるということを国際社会に理解してもらうの

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    fragilee 2013/09/07
    東京の人間が「福島の事故は250キロ離れた『対岸の火事』ですから、五輪開催に心配ありません」と言い放っているのである。 怒りを通り越して、悲しみを感じる。
  • 学院標語と結婚の条件 - 内田樹の研究室

    新学期が始まる。 6日に入学式。 飯新学長の「ことば」を聞く。 学長就任の挨拶でもそうだったけれど、学が「キリスト教のミッションを実現するために建学された」という基理念をつよく訴える内容であった。 この時代に大学新入生に向かって「自己利益をどうやって増大させるか」については一言も触れず、「神と隣人を愛し、敬し、仕える」ことを、ほとんどそれだけを説いたスピーチを行うということは、「反時代的」だととる人もいるかもしれない。 でも、私はそう思わない。 これはすぐれて「今日的な」メッセージだと思う。 私たちの社会がこの 20 年で失ったのは「隣人と共生する能力」と「私の理解も共感も絶した超越的境位についての畏敬と想像力」である。 「愛神愛隣」というのは、そのことだと私は理解している。 学長は「学風」「校風」ということにスピーチの中で何度か言及した。 それは具体的な教育プログラムのことではないし

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    fragilee 2013/09/05
    相手が信じられないから結婚できないのではなく、自分を信じていないから結婚できないのである。 内樹さんの、グローバル化云々の話はちょっとアレだけどw、こういう話はかなり刺さって好きなんだよな・・・www >>
  • 五輪招致について - 内田樹の研究室

    AERAの今週号にこんなことを書きました。 2020年の五輪開催都市を決めるIOCの総会が始まる。 最終候補に残ったのは東京、マドリード、イスタンブール。88年の名古屋以来、08年の大阪、16年東京と三度連続招致失敗の後の四度目の挑戦である。 安倍首相、猪瀬都知事は国内での招致機運を盛り上げようと懸命だが、私のまわりでは東京五輪が話題になることはほとんどない。 気分が盛り上がらない第一の理由は、福島原発の事故処理の見通しが立たない現状で、国際的な集客イベントを仕掛けることについて「ことの順序が違う」と感じているからである。 第二の理由は、招致派の人たちが五輪開催の経済波及効果の話しかしないからである。 東京に招致できたら「どれくらい儲かるか」という皮算用の話しかメディアからは聞こえてこない。 「国境を越えた相互理解と連帯」とか「日の伝統文化や自然の美しさを海外からのお客さんたちにどう味わ

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    fragilee 2013/09/05
    ひたすら金儲けの算段に夢中になっている国に五輪招致の資格があるかどうか、それをまず胸に手を当てて考えてみた方がいい。 まあ、理想論だけど、言わんとしてることには賛同する。w>>
  • 日本のシンガポール化について 実態 (内田樹の研究室)

    「シンガポールに学べ」という論調をよく見かける。 今朝の毎日新聞にもそういう記事が出ていた。 こんな記事である。 シンガポールの高級住宅街に一人の米国人移民が暮らす。ジム・ロジャーズ氏(70)。かつてジョージ・ソロス氏と共にヘッジファンドを設立。10年間で4200%の運用成績を上げたとされる伝説的投資家だ。市場は今もその言動を追う。 「シンガポールは移民国家だからこそ、この40年、世界で最も成功した国となった。移民は国家に活力や知恵、資をもたらす」。プールサイドで日課のフィットネスバイクをこぎながら熱弁をふるう。 シンガポールの人口531万人のうち4割弱が外国人。超富裕層から肉体労働者までさまざまな移民を積極的に受け入れる。少子化にもかかわらず人口は過去10年で100万人以上増えた。1人あたり国内総生産(GDP)は2012年は世界10位。5万ドルを超え、日をしのぐ経済成長を遂げる。「外

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    fragilee 2013/08/21
    奴人の情緒的には非常によく分かるんだけど、ぢゃぁそれでその代替案としてはどーなんの?というのがよくわからない…という、いつもの感じ。w>>
  • 参院選の総括 - 内田樹の研究室

    朝日新聞の日のオピニオン欄に参院選の総括を寄稿した。 日曜の夜の開票速報を見てから、月曜の朝起きて必死に4000字。 時間がなかったので、掘り下げが浅いけれど、それはご容赦頂きたい。 もう朝日のウェブでも公開されているので、ブログでも公開。 参院選の結果をどう解釈するか、テレビで選挙速報を見ながらずっと考えていた。 最近の選挙速報は午後8時ぴったりに、開票率0%ではやばやと当確が打たれてしまう。角を曲がったところで出合い頭に選挙結果と正面衝突したような感じで、一瞬面らう。日曜の夜もそんな気分だった。 とりあえず私たちの前には二つの選択肢がある。「簡単な解釈」(これまで起きたことが今度もまた起きた)と「複雑な解釈」(前代未聞のことが起きた)の二つである。 メディアは「こうなることは想定内だった」「既知のことがまた繰り返された」という解釈を採りたがる。それを聴いて、人々はすこし安心する。「

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    fragilee 2013/07/24
  • 日本の文脈・アメリカの文脈 - 内田樹の研究室

    ブログ更新をしばらく怠っていた。 この間の政治的できごとを振り返って、現段階における個人的な総括と見通しを書き留めておきたい。 4月23日の参院予算委員会で、安倍首相は「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない。国と国との関係でどちらから見るかで違う」と発言し、これが内外に大きな波紋を呼んだ。 これは前日22日に行った「戦前の日による植民地支配と侵略」について謝罪した村山富市首相「談話」(1995年)について「安倍内閣として、村山談話をそのまま継承しているわけではない」(参院予算委)とした答弁を承けたものである。 日中国大陸や朝鮮半島で行ったことは「侵略」であるかどうかは当事国によって解釈が違う。だから、中国韓国は侵略だと言うが、日はそれに同意しないという、村山談話の歴史認識を180度転換する重大な発言であった。 中国韓国がこれに異を唱えるのはいつものことだが、今回例外的だっ

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    fragilee 2013/05/25
    後半が内樹センセの真骨頂。www 概ね、そんなところだろ。こういう話をするときの内田さんは最高にオモロイなぁwww>>
  • 憲法記念日インタビュー - 内田樹の研究室

    5月3日に東京新聞の憲法記念日インタビューが掲載された。 お読みでない方のために、ここに転載しておく。 「いつもの話」である。 「それはもうわかった」と言われても、しつこく言い続けるのが身上ということで、ひとつ。 ―96条の意義をどう考えますか。 「変えるな」という意味だと思います。憲法は国のあるべき形を定めたもの。硬性であるのが筋です。政権が変わるたびに国のあるべき形がころころ変わっては困る。憲法改正している他の国も立国の理念まで変えているわけではありません。 改憲論者は、そもそも憲法が硬性であることがよくないという前提に立ちます。国際情勢や市場の変動に伴って国の形も敏速に変わるべきだと思っているから、そういう発言が出てくる。 これはグローバリスト特有の考え方です。 ビジネスだけでなく政治過程も行政組織も、あらゆる社会制度はそのつどの市場の変動に応じて最適化すべきだと彼らは信じています。

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    fragilee 2013/05/12
    国の形をじっくり考えるためにも「とりあえず護憲」を国民は選択するだろうと僕は思っています。 そうやって今までヌメヌメとやってきた結末が現状なんだけどな(-_-;)....。>>
  • 朝日新聞の「オピニオン」欄に寄稿 - 内田樹の研究室

    朝日新聞の「オピニオン」の5月8日紙面に長いものを寄稿した。 「日の現在地」というお題だったので、次のようなものを書いた。 朝日新聞を取っていない人のためにブログに転載する。 日はこれからどうなるのか。いろいろなところで質問を受ける。 「よいニュースと悪いニュースがある。どちらから聞きたい?」というのがこういう問いに答えるときのひとつの定型である。それではまず悪いニュースから。 それは「国民国家としての日」が解体過程に入ったということである。 国民国家というのは国境線を持ち、常備軍と官僚群を備え、言語や宗教や生活習慣や伝統文化を共有する国民たちがそこに帰属意識を持っている共同体のことである。平たく言えば、国民を暴力や収奪から保護し、誰も飢えることがないように気配りすることを政府がその第一の存在理由とする政体である。言い換えると、自分のところ以外の国が侵略されたり、植民地化されたり、飢

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    fragilee 2013/05/09
  • 東北論 震災・原発事故 (内田樹の研究室)

    ご近所の灘校の文化祭で東北研究のパネル発表をするということで、インタビューを受けた。なかなか白熱したインタビューで、「東北とは」という切り口でものを考えたことがあまりなかったので、新鮮だった。 インタビュアーは高校生。 ―まず先生は震災当時はどこにいらっしゃったのですか。 3月11日はスキーに信州に行った帰りで、電車が止まって、直江津で足止めをらってました。よく事情が分からなくて、夜中も余震が凄かったし。阪神大震災以来だから恐怖心を感じました。翌日電車が動いて1日遅れでこっちに帰ってきました。 ―先生は阪神淡路大震災も経験なさってるわけですよね。その時と比べてみてどうですか。 何が違うかと言うと、天変地異のレベルの話じゃなく、それに対処するときの政治と社会の問題だと思います。今回の対応の悪さって、桁外れなんじゃないかな。日の社会全体としての復興に対する、支援に対する態度っていうのがひど

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    fragilee 2013/05/04
    これは内田センセらしくてかなり面白かった。原発の件は、基本的にそーいうことだろう。東北の話も非常におもろいわ。>>
  • 言語を学ぶことについて - 内田樹の研究室

    2002年に文科省はグローバル化する世界を生き抜くためには英語運用能力が必須であるとして、「英語が使える日人」の育成のための戦略構想を発表した。それから10年経った。日の子どもたちの英語運用能力が上がったという話は誰からも聞いたことがない。 大学サイドから見ると、新入生の英語力は年々劣化を続けていることは手に取るようにわかる。進学にも、就職にも、英語力は絶対に必要であると官民あげてうるさくアナウンスされているにもかかわらずその教育成果は上がらない。なぜか。 英語力の必要が喧しく言われるようになってからむしろ英語学力が低下したという事実は一見背理的であるが、考えれば説明がつく。 教科を習得したときの「報償」が学習開始時点であらかじめ開示されているからである。 報償があらかじめ示されると、学習意欲は損なわれる。考えれば当たり前のことである。 「ここまで到達すれば、こんないいことがある」とい

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    fragilee 2013/04/14
    ドメ奴人な自分からすると、こういう話もまあ「情緒的」には烈しく同感出来るだけどね・・・(^^;...w>>
  • 学校教育の終わり - 内田樹の研究室

    大津市でのいじめ自殺、大阪市立桜宮高校でバスケットボール部のキャプテンの体罰自殺など、一連の事件は日の学校教育システムそのものがいま制度疲労の限界に達していることを示している。 機械が壊れるときは、金属部品もプラスチックもICもすべてが同時に劣化する。それに似ている。学校教育にかかわるすべてが一斉に機能不全に陥っている。 これを特定のパーツを取り替えれば済むと考えている人は「どこが悪いのか?」という「患部」を特定する問いを立てようとする。だが、それは無駄なことだ。日の学校制度はもう局所的な手直しで片付くレベルにはない。 「日の学校制度のどこが悪いのでしょうか」と訊かれるならば、「全部悪い」と答えるほかない。 けれども、学校教育は「全部悪い」からといって、「全部取り替える」ことができない。自動車なら、新車が納車されるまで、バスで通う、電車で通うという代替手段があるが、学校にはない。新し

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    fragilee 2013/04/08
  • 『下流志向』韓国語版序文 - 内田樹の研究室

    みなさん、こんにちは。内田樹です。 『下流志向』韓国語版お買い上げありがとうございました。 このは以前に一度韓国語に訳されて出版されたのですが、その後絶版になっていました。 出版当時、韓国に留学していた大学の教え子が「韓国のネットに載っていたこの書評」を訳して送ってくれました。好意的な書評は少なかったように記憶しています。だからこそすぐに絶版になってしまったのでしょう。 その絶版になったが新訳で出ることになりました。これはかなり例外的なことだと思います。いったいこのをとりまく状況のどこが変わったのでしょう? ひとつは、僕のが続けて韓国語訳されて、ある程度安定的な読者ができたことだと思います。もちろん、せいぜい数千人というサイズの読者層ですが、それでも、それだけの読者が見込めるのなら、出しても商売になる。 もちろん、それだけではありません。というのは、他にいくらもがあるのに、出

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    fragilee 2013/03/19
    ”企業が帝国化する”だな(-_-;)....。内田センセのこのいつもの話は、情緒的には、超絶共感する。>>
  • 体罰とブレークスルーについて - 内田樹の研究室

    『GQ』に毎月人生相談コーナーに寄稿している。 今月号は体罰についての質問だった。 たいせつな話なので、ここに再録しておく。 Q:体罰が問題になっています。武道における鉄拳制裁、愛の鞭というのはないのでしょうか A:武道ではありえないですね。人に向かって「努力がたりない」という理由で罰を与えるということは。 処罰で脅すというのは、はっきりした到達目標とタイムリミットがある場合に限られます。 能力の発現までのんびり待っていられないというときに、処罰の恐怖や、金や名誉といった利益による誘導や、マインドコントロールやドーピングが採用される。 時間が迫っているので「背に腹はかえられない」というのがそのときの言い分です。 でも、武道の修業というのは、いつ、どこで、どのような危機に遭遇するのか予見できない状態で、それに備えるものです。だから、「いついつまでに、これこれのことができなければ罰を与える」と

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    fragilee 2013/03/18