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2023年8月27日のブックマーク (2件)

  • 環流夢譚――「ほんとうの仏教」という神話 その3|DJ プラパンチャ

    顕彰や擁護は、歴史のプロセスのもっている革命的な契機を隠蔽しようと努める。顕彰や擁護が関心をもつのは、歴史の連続性を作り出すことである。そこで価値を認められるのは、作品の要素の中ですでに後代への影響史の中に組みこまれてしまった要素だけである。顕彰や擁護からぬけ落ちるのは、そこで伝統が途切れ、伝統を乗り越えようとする者に手掛かりを与えてくれるぎざぎざの切断面がひらける場所である。 ヴァルター・ベンヤミン/今村仁司ほか訳『パサージュ論3』[N9a,5]岩波文庫、2021年、p243 「合理的」で、「初期仏教」に忠実な上座部仏教? 前回に引き続き、「“ほんとうの”仏教」という観念に含まれている問題点について見ていきたいと思います。巷で時折見かける仏教観に、次のようなものがあります。 〇釈迦が説いた元々の教えは、「非合理的」な呪術や儀礼などを説かない「合理的」で「論理的」で「科学的」なものだった。

    環流夢譚――「ほんとうの仏教」という神話 その3|DJ プラパンチャ
  • 原発処理水放出、問題は科学データではなく東電の体質

    30年かかるプロジェクト、何かあったとき東電は正直に情報を明らかにするのか(8月24日、東京・東電社前の放出反対デモ) REUTERS/Kim Kyung-Hoon <福島第一原発から放出される処理水のトリチウム濃度は安全基準を満たしている─政府や国際機関は繰り返しそう保証するが、隠蔽を重ねてきた東電が今後数十年続く放出を誠実に行うとは思えない> 2023年8月24日、日政府は、現在は敷地内のタンクに溜められている福島第一原子力発電所から出た汚染水を浄化した「ALPS処理水」の海洋放出を行った。この放出については周辺諸国から懸念が出ているだけでなく、地元の漁業関係者も反対しており、これは海洋放出には関係者の合意が必要とした2015年の約束に反している。筆者は以前も、海洋放出については国や東電は2015年の約束を守るべきだと主張してきた。 いわゆる「トリチウム水」の海洋放出は全世界で行わ

    原発処理水放出、問題は科学データではなく東電の体質