わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日本近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 『アナホリッシュ國文學』第8号が、5年ぶりに再出発。しばらく出なかったのは、この雑誌のために献身的につくしてこられた編集者のご病気によるものだったというが、ここに、8号が刊行されたことは、大変喜ばしい。特集は「太平記」で、兵藤裕己氏と呉座勇一氏の巻頭対談が面白い。歴史研究者が、平家物語と太平記とでは、向きあいかたが違い、それは一次史料の残存によるものだいう(なるほど!)話から始まって、呉座氏の『応仁の乱』についての自著解説、太平記の政治性・思想性、「楠木」か「楠」かなどの