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ブックマーク / hashimoto-tsutomu.blogspot.com (3)

  • 雑感:最近の研究を振り返って

    Tsutomu Hashimoto, Liberalism and the Philosophy of Economics, London: Routledge, 2022(?) 英語で単著を出版することになりました。今年の秋、9月には刊行されるのではないかと思います。 先月の6月13日、校正と索引づくりのすべてを終えて、ルートレッジ社に完成稿を提出しました。このあと、索引の校正がありますが、それ以外の部分は実質的に手を離れました。いまのところネット上の案内では、刊行予定は来年となっています。2023年刊、しかし実質的には、2022年秋の刊行になるかもしれません。 今回、私にとって、はじめての英語の単著の刊行になります。 最後の校正の過程は、スペルの間違いや、英文校正業者によるミスの発見など、いろいろなレベルで細心の注意力を払って入念に行いました。校正箇所は全部で148カ所に上りました。こ

    雑感:最近の研究を振り返って
  • ■正義論の教科書

    宇佐美誠/児玉聡/井上彰/松雅和『正義論 ベーシックスからフロンティアまで』法律文化社 宇佐美誠さま、児玉聡さま、井上彰さま、松雅和さま、ご恵存賜り、ありがとうございました。 統一的な教科書として、内容豊かです。 1999年に、アメリカとヨーロッパ諸国の軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)の軍隊は、旧ユーゴスラビアのセルビアのコソボ自治体で起きていたアルバニア系住民に対する人権侵害を阻止するために、国連の承認を経ないまま、セルビアに対して空爆を行いました。 当時は、中国ロシアが反対したので、国連としては軍事介入を承認することができませんでした。しかし人権を侵害する事態に対して軍事介入することは、正統な戦争と言えるでしょうか。 国連が下す価値判断よりも、上位の価値の審級として、「人権」という普遍的な価値を掲げて、その価値に基づいて国際的な軍事介入を正当化することができます。これは

    ■正義論の教科書
  • ■日本発、オーストリア学派/リバタリアニズム現代思想史の達成

    これはすばらしい達成です。グリーンスパンについて語るためには、たんに金融論の観点からその才能を評価するのではなく、やはり初期において彼が心酔したアイン・ランドの思想との関係で捉える必要があるわけですね。書は、このランドのリバタリアニズムに影響を受けたグリーンスパンが、その後どのようにして自身の思想を形成していったのか、あるいは政策論を展開していったのか、丹念に追っています。現代の経済思想史を開拓した、まれにみる偉業ではないでしょうか。感銘を受けました。 グリーンスパンは、まず、ランドの主著『肩をすくめるアトラス』の草稿を輪読して読むという、当時のランド教の共同体に参加することができたのですね。これは興味深い。

    ■日本発、オーストリア学派/リバタリアニズム現代思想史の達成
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