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2020年7月3日のブックマーク (6件)

  • 篠田真由美お仕事日誌

    建築探偵回顧録の第6回です。明日から少しの間、イベント参加などで忙しくなるのでブログの更新をお休みします。 建築探偵桜井京介の事件簿、第5作『原罪の庭』でまず思い出すのは、タイトルの問題です。『灰色の砦』では『硝子の棺』という題を予告していたのですが、部長の宇山氏が「同じタイトルのミステリがあるから」と難色を示しました。たしか山村美紗氏に『ガラスの棺』という作品があったのではないかと思うのですが、すいません、読んでないし確かめてもいません。自分的にはタイトルは、物語の主要な現場となった温室を意味していたのですが、宇山氏の反対がいつになく強かったので、なんとか別題をひねり出さなくてはならず、結果的に行き着いたのが『原罪の庭』でした。結果的に正解だったと思います。タイトルをつけるのはいつも難しいですが、いいタイトルが決まると筆も進みます。 温室の脳内モデルはロンドン、王立キューガーデンの巨大な

  • ■正義論の教科書

    宇佐美誠/児玉聡/井上彰/松雅和『正義論 ベーシックスからフロンティアまで』法律文化社 宇佐美誠さま、児玉聡さま、井上彰さま、松雅和さま、ご恵存賜り、ありがとうございました。 統一的な教科書として、内容豊かです。 1999年に、アメリカとヨーロッパ諸国の軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)の軍隊は、旧ユーゴスラビアのセルビアのコソボ自治体で起きていたアルバニア系住民に対する人権侵害を阻止するために、国連の承認を経ないまま、セルビアに対して空爆を行いました。 当時は、中国ロシアが反対したので、国連としては軍事介入を承認することができませんでした。しかし人権を侵害する事態に対して軍事介入することは、正統な戦争と言えるでしょうか。 国連が下す価値判断よりも、上位の価値の審級として、「人権」という普遍的な価値を掲げて、その価値に基づいて国際的な軍事介入を正当化することができます。これは

    ■正義論の教科書
  • 訃報 もりしげ先生 | 秋田書店

    訃報 去る6月30日、もりしげ先生がご逝去されました。 小社においては 「花右京メイド隊」「こいこい7」「学徒のベクトル」「サクラサクラ」 「おしかけメイドの白雪さん」の連載など多数の作品を発表され、 多くの読者の皆様に愛される才能あふれる作家でした。 あらためてその業績を讃え感謝するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。 株式会社 秋田書店 一同

    訃報 もりしげ先生 | 秋田書店
  • 退職(およびスラド編集長からの退任)のご挨拶 | hylomの日記 | スラド

    突然ではありますが、このたびスラドおよびOSDN(OSDN.net/OSDN.jp)の運営会社である株式会社アピリッツを退職することになりました。書類上は7月中旬まで同社に在籍していることになっておりますが、いわゆる「有休消化」という扱いで、6月30日が最終出社日となっています。ここスラドには「編集長」という立場で関わってきましたが、退職に伴ってその肩書きもなくなります。読者の皆様、長らくスラドをご愛読いただきありがとうございました。 今後は、OSDN部の部長であるkazekiriこと佐渡さんがスラドの最高責任者という形になり、平常の編集者業に関してはnagazouさんとheadlessさんが担当する形になります。書類上の退社日が過ぎたあとについては、編集者権限は残るものの特権ユーザーではなくなり、毎日の編集作業に関しても基的には手を引いてボランティアベースでの関わりとなります。 という

  • モハメド・アリとその時代に見る、人種差別とオリンピック|オリンピック百夜話

    オリンピックの開会式は、スポーツを通じて平和などの理想を訴える唯一の場所であり、大会ごとに開催国からは全世界に向けたメッセージが発信されている。 例えば1964年の東京大会では、原爆が投下された1945年8月6日に広島で生まれた坂井義則さんが最終聖火ランナーを務め、「戦禍から立ち上がり、平和国日を象徴する若い力」を世界に披露した。 2000年のシドニー大会では、オーストラリアのアボリジニの現役女子陸上選手、キャシー・フリーマンが聖火台に点火している。 そして、1996年のアトランタ大会では、最終聖火ランナーとしてボクシング元世界王者モハメド・アリが、バーキンソン氏病を患い、震える手を押えながら聖火台に点火をし、世界中の感動を誘った。 アリが選ばれたのは、病気を克服しようとする姿をアピールするためだけではない。 アメリカ南部のアトランタで開催されたオリンピックにおいて、人種差別を振り返り、

    モハメド・アリとその時代に見る、人種差別とオリンピック|オリンピック百夜話
  • 金与正台頭は後継者でなく、「リスクヘッジ」の一環か

    金正恩国務委員長の妹である金与正・朝鮮労働党第1副部長の台頭が著しい。3代にわたる世襲統治を行っている北朝鮮では、建国の父である金日成主席の直系である「白頭の血統」が神聖視される。さらに今は、4月に重体説が報じられたことで金正恩委員長の体調に改めて関心が集まっている(『金正恩「重篤説」への高まる疑問』)。そうした時期に金与正氏が活発な活動を始めたこともあって、韓国や日では「金与正が後継者に決まったのではないか」という報道もされた。ただし、『労働新聞』での扱いなどを慎重に検討するなら、少なくとも現時点では後継者説は過大評価だと言わざるをえない。 注目されたきっかけは、6月に入ってから金与正氏が韓国を口汚く罵る談話を立て続けに発表したことにある(『まだ続きそうな北朝鮮による文在寅政権揺さぶり』。談話は、国民すべてが読むことを義務づけられる党機関紙『労働新聞』にも掲載された。談話を支持する運動

    金与正台頭は後継者でなく、「リスクヘッジ」の一環か