1969年の『ウッドストック』で人によっては反時代的な道化者に見えただろうロックンロール・コーラス・グループ、Sha-Na-Naが実際にはある種の文化保存的な意図をもったニューヨークの名門コロンビア大学のアカペラ愛好会出身だったように、1970年代の先発組のロックンロールへの再取り組みは優れて知的でもあった。 グローバルな現代美術の歴史に卓越した仕事を残してきたコンセプチュアル・アーティスト、小野洋子(既に1953年、彼女は言葉だけを使った美術作品を試みていた)のパフォーマンスを、ジョン・レノンは大音量のロックンロールに持ち込んだ。20世紀の間“キリストよりも有名だった”男と結婚したアーティストによる彼との当時の活動は、どれも“言葉”、 “状況への介入”、“ドキュメンテーション”といったコンセプチュアル・アートの特徴を備えながら、ほとんどすべてがマス・メディアを通し伝播され、ネットのない時
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