時計の老朽化に伴って現行の時計に交換した際、時計に集光樹脂文字板を使用したことで、夜間でも周辺の照明を反射する形で時刻が見えるようなったのだ。時計の文字盤の色が白ではなく、緑だったりオレンジだったりするのは樹脂や蛍光塗料の色を反映したもので、マーカーペンや付箋のような色とも言えるだろうか。これにより、照明のための電源の配線が不要となったほか、内蔵の蛍光灯を交換する手間もないということで、当時としては相当な省力化が図れたのだった。 駅の時計は過剰設備? ちなみに、筆者が電気時計・設備時計を知ったのは、設備屋として鉄道業界に就職してからのことだ。新人として座学で、「鉄道の設備として電気時計がある」と教習を受けたのだが、教官となる先輩から電気時計の仕組みを一通り教えられたあと、「この部屋にも電気時計があるのだが、こんな設備は過剰だと思うんだけどね。普通の時計で十分だろうよ」と言われた。 当時は携