結論から言うと、遺失物法(落とし主と拾い主とのやり取りなどを、警察を介して行う法律。素人解釈)は、遺失物(落とし物)の拾得者(拾って警察に届けてくれた人)によって、所有物の紛失以上のトラブルを招きかねない、とても危険な法律である。 ……もっとも、上記は今回の事件を受けたうえでの筆者個人の感想であり、「物を落とす方が悪い!」といった意見は正論であるが受け付けない。 ――――――――― 2014年4月某日。親しい友人と東京都内の居酒屋で久方ぶりの再会。互いの近況報告や雑談などで気分も場も盛り上がった帰り、自宅に向かう最終電車に乗る直前で、先刻までとは打って変わって気分も場も盛り下がった。Suicaが入ってるパスケースがない。 「何で!?」を連発する酔っ払いに相手も食傷気味である。 「切符買って帰れ」という真っ当な意見に従い、その夜は久しぶりに、金額が印刷された長方形の固い紙を駆使して自宅に帰っ