易に興味を持ち始めた知人が、ある女性を占ってあげていた。 特に具体的なテーマのない、漠然と私の運勢というような占いであった。 しかも正式な三変筮でもなく、ただ64卦を出すだけという易占(⁉)である。 その時の得卦は火風鼎。 知人は、易占入門的な書籍を見ながら、一所懸命に占断(解説?)をしている。 君子がどうしたとか、在野の賢者がどうしたとか、言っている方もよく分かっていないんじゃないかと思われるような話で、当然、占ってもらった女性はポカ~ンであった。 そのうち、知人が私に話を振ってきた。要はお前が判断してやってくれという無茶振りである。 この時点で私がその女性について知っていたのは、たしかずいぶん前に夫と別れて、ひとりで息子を育てている女性ということくらいであった。 その事前情報と得卦をみて、 「あなたは息子と二人暮らしのはずですが、家の中に別の男が入り込んでいるように見える。再婚なさるの