名古屋大学太陽地球環境研究所の30年近くにわたる観測から、太陽風の南北半球での吹き方の違いが太陽活動と密接に関連していることがわかった。 【2015年4月6日 名古屋大学】 名古屋大学太陽地球環境研究所の徳丸宗利さんらは、同研究所(以下STE研)での長年の観測データから、1985年から2013年までの太陽風(太陽から常時吹き出すプラズマ流)の南北非対称性を調べた。太陽風は緯度経度や太陽活動の状態によって吹き方に違いが見られ、また南北半球で速度が大きく異なることがある。 調査の結果、活動極大期の高緯度において太陽風の分布が南北非対称になること、北極での変化を南極が後追いするという傾向があること、さらに、近年の太陽活動の衰退にしたがって大きな南北非対称性が長期間現われていることがわかった。 1983年から2013年までの太陽風の速度分布。クリックで拡大(提供:Tokumaru et al.,