ロイター通信などによると、シリア政府は25日未明、反政府デモが続いている南部ダルアに戦車部隊などを展開、市民に対して無差別に発砲した。目撃者の話では少なくとも市民5人が死亡、路上に市民とみられる数人の遺体が放置されているという。 ダルアの住民らの目撃証言によると、戦車8両と装甲車2両が進入。市内各地で激しい銃撃音が聞こえ、煙が上がっているという。市内の電気、電話網は遮断された模様だ。 首都ダマスカス近郊のドゥマでも同日、治安部隊や大統領支持派らが市内に入り、反体制派らの民家を捜索。市民らに対して無差別に発砲しているという。 25日の軍事行動は、政権側が民衆デモに対して強硬姿勢で対応することを明確にしたものとみられる。反体制派はアサド大統領の退陣などを求めており、事態はさらに緊迫している。アサド大統領は48年間続いた非常事態令を21日に解除。今後のデモや集会は内務省の許可制とする大統領