東京都民になってから、四回目の選挙である。しかし、投票する前からほとんど結果が見えていた前三回とは違って、今回は、一候補者がさほどに他を圧倒しているわけではない。情勢調査によると(朝日新聞1/26)、舛添、細川、宇都宮、田母神の順で各氏が支持を集めているが、まだ四割が態度未定であり、逆転の可能性もある。現実的にはこの四候補の争いになる可能性が高いが、選挙の意味を考える上では、彼らに加えて家入氏にも注目している。 この選挙の争点は、結局のところ何なのだろうか? 公開された各候補の公約、政策だけを見ていると、実は非常にわかりにくい。オリンピックは既に決定し、子育て支援や高齢者問題、防災など、都としての緊急の課題については、自明のこととして、どの候補も「やります」とは言っている。 そうなると、是非はともかく、選挙の争点は、今の“安倍政権的なるもの”との距離となっているように見える。安倍政権自体が
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