【今週の注目記事】京阪電車の歴史的つぐない…かつてとどめ刺した「三十石船」、伏見-大阪・航路復活へ取り組み 江戸時代に淀川を航行して京都・伏見と大阪を結んだ旅客船「三十石船」の航路復活に、京阪ホールディングス(HD)が取り組んでいる。舟運(しゅううん)にとってかわった京阪電車の歴史的つぐないの意味もこめて大阪市内から伏見までの「水の路(みち)」復興をめざすが、その航路には幾多の関門があるようだ。(石川有紀) 鉄道がとどめ 上方落語の題材ともなっている「三十石船」は京都・伏見から大阪・八軒家浜までを一晩かけて下り、上りは両岸からロープで曳いて、旅客を運んだという。その客目当てに「餅くらわんか、酒くらわんか」と飲食物を売る「くらわんか舟」も集まり、淀川は最盛期には千艘以上が行き交うにぎわいだった。 しかし、京阪電車の大阪・天満橋-京都・五条が明治43年に開通すると、その風景は失われた。「かつて