殺人、盗み…悪事の限りを尽くす男 原作から得た「矢が胸を貫くような感動」 「皆さんの中にも、源大夫がいる」 このどうしようもない人生を、何とか肯定できないものか――。誰もが一度は抱くであろう、切実な問いに斬り込んだ漫画が、ツイッター上で静かに感動を広げています。古典を下敷きとして、ドラマティックに展開される人間模様が、読み手の心をわしづかみにしているのです。取っつきづらいイメージもある、いにしえの物語を、なぜ現代によみがえらせようと思ったのか? 作者の胸の内に迫りました。(withnews編集部・神戸郁人) ※漫画の一部に暴力描写が含まれますので、ご留意下さい。 殺人、盗み…悪事の限りを尽くす男 8月30日、29ページの漫画がツイートされました。 題名は『人殺しの悪人が僧になって旅する話』。平安時代末期に成立したとされる、日本最大の説話集『今昔物語』に収められた小話、「讃岐国多度郡五位聞法