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ブックマーク / reki.hatenablog.com (9)

  • 領土をガッツリ奪った世界史のえげつない講和条約(前編) - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    後の歴史にも大きく関係する講和条約の数々 現在の国際秩序では大規模な国家間戦争が起きづらくなっているので、大規模な領土の分捕り合戦もほぼ起きないと思っていいと思います。 起きても過去の因縁や民族問題に絡んで、大国志向の国が武力を誇示して小国や地方に介入するレベルだと思われます。 世界史のを見たら今では考えられないような、えげつない領土の分捕りが行われてきました。今回はそれらを定めた国際条約を見て行きたいと思います。 1. グアダルーペ・イダルゴ条約(敗北国・メキシコ)1847年 メキシコ領土の1/3を割譲しアメリカ発展の鍵になった条約 1821年にメキシコはスペインから独立を果たし、当時は北はカリフォルニアから南は中米コスタリカまでの広大な領土を誇り、現在の2倍もありました。 ところがメキシコ政府の内政は混乱を続け、1836年のテキサス独立戦争でテキサスがメキシコから離脱し後にアメリカ

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  • 【ファッション】なぜ囚人の服は縞模様なのか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Photo by Patrick Denker 忌み嫌われた「縞模様」の歴史 囚人といえば、なぜか上下縞模様の服を思い浮かべます。 最近だと、漫画「プリズンスクール」の男子生徒たちもそうだし、アニメ「ウサビッチ」のキャラもそうだし、ゲーム「ストリートファイター」シリーズに出てくるコーディーもそう。 なんで囚人は縞模様の服がステレオタイプになっているんでしょうか。 単純に、脱獄された時にそれと分かりやすいという実利的な面もあるでしょうが、歴史を紐解いてみれば、そもそも西洋で「縞模様」が忌み嫌われ、ある種「不吉」や「排斥」のシンボルだったのが根にあるようなのです。 1. 聖書の記述と「愚か者」たち 「 レビ記」第19章19節にこうあります。 二種の糸の交ぜ織りの衣服を身につけてはならない 曖昧な書き方で、素材が同じなら色が違ってもいいのか、二種の「色の」糸の交ぜ織りなのかよく分かりません。こ

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  • 「はい、チーズ」が死語になる日 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    「撮るよ〜。はい、チーズ」 写真を撮るときのこの合言葉はなじみ深いですね。 日はもちろん、家のアメリカでも「Say chesse」と言います。 ただ最近みなさん、「はい、チーズ」って言いましたか? ぼくは最後いつ言ったか覚えてないくらい言ってないです。たぶん2年くらいは口に出してない気がする。 最近は写真はもっぱらスマホだから、代わりに「いくよー」とか「はーい」とだけ言ってパシャパシャと連続で撮っています。 ちょうど現代は写真を撮る合言葉が消えかかろうとしている時代で、今の子どもたちが大人になった頃は「はい、チーズ」は死語になっているような気がしてなりません。 なぜかというと、カメラの歴史と人の表情をたどってみると、将来的にはそうなることが必然のように思えるからです。 1. なぜ「チーズ」なのか そもそもなぜ「チーズ」かと言うかというと、「チーズ」と声に出すと口が笑っている形状になるか

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  • 【仏教】アジア各国の仏教美術の特徴まとめ - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Photo by Bernard Gagnon インドで廃れた仏教はアジア諸地域へ 前回の記事「仏像の姿形はどう変わっていったか」では、仏教発祥の地インドで、いかに仏教が広がり併せて仏像が発達・衰退していったかを書きました。 インドで消滅した仏教は、アジア諸地域に渡り当地で独自の仏教美術を開化させていきます。 今回は特に、南アジアと東南アジアでの仏教と仏教美術の特徴をまとめていきます。 1. 釈尊の死後の仏教 教団の分裂 釈尊が亡くなって約100年の間は、直弟子や直弟子に学んだ者たちが教団をまとめたため、釈尊の教えは変わらずに生き続けていました。この期間を初期仏教とか原始仏教とか言います。 ところが、100年ちょっと経ったころに教理や戒律の異説が生まれ、革新派のマハーサンギカと保守派のテーラヴァーダに分裂。前者は後の大乗仏教、後者は上座部仏教です。 この2派はどんどん分裂していき、前1世紀

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  • 【美術】仏像の姿形はどう変わっていったか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    仏様の姿形はどのように変わっていったか 仏像に興味あるという人は多いと思います。 ただ、教養がないと理解できなさそうで何か難しそう、と思ってる人も多いと思います。 確かに、何何神とか神様がいっぱいいたり、全ての物に由来や意味があったり、よく覚えられない。 仏教はヒンドゥー教の台頭やイスラム教の侵入により、13世紀ごろにはほぼインドから姿を消してしまったのですが、今回はそれまでのインドの歴史と仏像の変化について、追っていきたいと思います。 1. 仏像が生まれる前 実は釈尊(ガウタマ・シッダルータ)が亡くなってから500年以上、仏像というものは存在しませんでした。 仏像が作られ始めるのは1世紀後半からで、その頃には釈尊が半ば神格化された存在になっていき、同時に盛んに仏像が作られるようになっていきました。 では、仏像が作られる前は釈尊をどのように表現していたか。 まずは、「三宝」と言われる仏教で

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  • なぜピンクは女の子の色なのか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    女の子専用と言ってもいい色ピンク 女の子を表す色と問われれば、誰しも「ピンク」と答えると思います。 可愛くて、繊細で、無邪気な色。 男でピンクが好きと言ったら変態扱いされそうな雰囲気すらあります。 ピンクが似合う男といえば、hideと林家ペーくらいです。 なんで、ここまで強烈にピンクは女の子の色になってしまったのでしょうか? 1. ピンクが与える印象 色にはそれぞれ、無意識的に見る者に特定の印象を与える効果があります。 青は「沈静させる」、赤は「高揚させる」、オレンジは「調和」などなど。 ピンクは「心を落ち着かせる」効果があるのだそうです。 なので、色彩心理的には部屋の壁紙やインテリアをピンクにすることで、リラックス効果が期待できます。 女の子の部屋にピンクのモノが多いのは、可愛いからという以外に落ち着くからという心理が働いているのかもしれません。 ただし、色にどういう印象を持つのかは文化

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  • 投石の歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    重要な飛び道具だった石 投石と言えば、学生や労働組合のデモ隊が使うイメージがあって、気で戦っているようには見えないというか、戦闘ごっこなんじゃないの?って思ってしまう。 しかし歴史上、投石は重要な飛び道具の1つで、古代ギリシア以前から戦争に用いられていました。 日の戦国時代でも活用されており、剣豪・宮武蔵は投石によって負傷したこともあったし、近年のパレスチナ民衆のイスラエル抵抗運動(インティファーダ)でも、主要な武器は投石です。 ということで、今回は主に投石部隊の歴史とその周辺のエピソードなど調べてみました。 投石がいかに強力か まずはこちらの動画をご覧ください。 アメリカの少年がスリング(投石紐)を使って遊んでいる様子なのですが、 これを見るだけでいかに投石が恐ろしいか分かると思います。 石の飛ぶ早さ。当たったときの衝撃。まともに喰らったら確実に致命傷です。 しかもこれがいっせいに

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  • 支配正当性とは何か - 日本とインドネシアの比較から - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    11世紀ジャワ島を支配したシンガサリ王朝 今回は、11世紀にインドネシアのジャワ島を支配したヒンドゥー系シンガサリ王朝を中心に、日とヒンドゥー文化圏の支配者の正当性の比較について書いてみます。 めちゃマニアックなテーマなのですが、個人的におもしろいと思ったので記事にします。 まず最初に、支配者の正当性を語る上でかかせない「歴史」について、ヒンドゥー文化圏における位置づけから述べていきます。 ヒンドゥー文化における「歴史」の位置づけ 10世紀後半以前のインドの歴史というのは、実はあまりよく詳細が分からないのだそうです。 というのも、ヒンドゥー文化圏において歴史というものはさほど重要なものではなく、過去に起こったことは1000年前だろうが100年前だろうが特に区別なく、時系列を平たく見る感覚があるそうです。 逆に重視されたのが神話的叙事詩や物語。これに関してはインドは後世に残る偉大なものを多

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  • 【なぜ消えた?】歴史の彼方に消えたキリスト教異端派7選 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    キリスト教が世界宗教となるまで拡大する要因はいろいろありますが、 一つとして「その時々の為政者が時と場合によって解釈を変えていける普遍性と汎用性があった」ということがあります。 つまり、教えがかーなりざっくりしてた。 時代が変わっても、その都度その時代、またその国・地域に即した解釈ができる柔軟さを持っていたってことですね。 ローマ・カトリック、プロテスタント、ギリシア正教はじめ、主なキリスト教の流派はみなさんご存知の「三位一体説」をもって絶対としています。 神は一つの実体と、「父なる神」・「イエス・キリスト」・「聖霊」の三つの位格を持っている、とされています。 トーシロにゃあよく分かりませんが、聖書解釈や人民統治の諸問題をクリアするには、 これが一番都合が良かったんでしょう、きっと。 キリスト教2000年の歴史の中でも様々な宗派が興り、今でも増え続けていますが、 その中で異端として歴史の彼

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