【北京=幸内康】日本政府の尖閣諸島国有化に抗議するデモが続いた北京市の公安当局は19日朝、一般市民あてに携帯電話のショートメールを出し、「抗議活動は一段落した」として、デモをやめるよう指示した。 これまでデモを容認してきた中国政府が、当面の間、首都でのデモを禁止する方針に転じたものとみられる。 メールは「大使館地帯は正常な交通秩序を回復した。もう抗議には来ないように」とした。 同市内の日本大使館前では、前日の柳条湖事件記念日に敷かれたデモ行進のための自動車規制が解除された。午前10時(日本時間同11時)現在、大使館前でデモは起きていない。19日にデモの呼びかけがあった他地域でもデモの情報はない。 日本大使館前の歩道には19日も多数の武装警察部隊が配置された。同大使館は同日、旅券や証明書発行など通常の窓口業務を再開した。日産自動車が広東省広州と河南省鄭州の2工場の操業を開始するなど、日系企業