生活とは、すなわちカビとの戦いである。エアコン、加湿器、空気清浄機、風呂場、台所──。少しでも油断をして掃除を怠ると、そこにカビが生える。たかがカビと侮れば、痛い目を見るのは確実だ。嫌な臭いに悩まされるだけではなく、エアコンの送風口や加湿器の中で繁殖したカビが部屋中にばらまかれれば、マイコプラズマ肺炎など疾患の原因にもなる。 人類は、宿敵であるカビとの戦いに勝利できるのか。その「次世代兵器」といえる先端技術が、いよいよ実用段階に入ろうとしている。 殺菌作用を持つ目に見えない光線を放つ「深紫外LED(発光ダイオード)」。深紫外線と呼ばれる、殺菌作用を持つ光線を放つデバイスだ。 深紫外線は紫外線の中でも、比較的波長が短いものを指す。LEDでは主に「UV-C」と呼ばれる100~280nm(ナノメートル、ナノは10億分の1)の光を発するものの開発が進んでいる。太陽光にも含まれるが、オゾン層で遮られ
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