東京電力福島第1原発1~3号機の事故の深刻度を、政府が事故から1カ月たった12日、国際評価尺度(INES)で最悪の「レベル7」に引き上げたことについて「対応が遅すぎる」との批判が出ている。経済産業省原子力安全・保安院は同日の会見で「データを把握してからでないと正確な情報発信ができない」と反論した。 レベル7は外界への放射性物質放出量が「数万テラベクレル(テラは1兆倍、ベクレルは放射線を出す能力の強さ)以上」を満たした場合に適用される。 保安院によると、内閣府原子力安全委員会が蓄積した施設周辺の放射線量データと、保安院が把握できた原子炉内のデータからそれぞれ放出量を試算。これを基に「レベル7」と暫定評価し、国際原子力機関(IAEA)にも報告した。 保安院は3月18日、1~3号機について国内最悪の「レベル5」とする暫定評価結果を公表。約3週間後に2段階引き上げた。 「レベル6(放出量が数千~数