愛媛県大洲市で先月、電動車椅子の菊地チヱ子さん(87)=同市長浜町穂積=がスズメバチに約150カ所を刺され、死亡していたことが6日、消防への取材で分かった。菊地さんは市内の福祉施設で通所サービスを受けた帰りで、付き添いの職員も救助できず、車椅子に座ったまま約50分にわたり刺されたという。職員も刺され、軽いけが。 大洲地区広域消防事務組合消防本部によると、9月11日午後4時ごろ、施設から「高齢女性と職員がハチに刺された」と119番通報があった。救急隊が駆け付けたが大量のハチが菊地さんの周囲におり、近づけなかったという。ハチが減った時点で、菊地さんを市内の病院に搬送したが翌日、転院先の病院で多臓器不全のため亡くなった。 ハチに襲われたのは、菊地さんの自宅近くの小道。通所サービスの送迎車を降り、男性職員の付き添いで移動していたところ、ハチに遭遇したという。近所の家屋の軒下にスズメバチの巣があった