記事一覧 高裁逆転狙い関電徹底した戦略 地裁異議審は早期終結求める (2017年3月28日午後5時10分) 大阪高裁で再稼働が認められた高浜電力3,4号機=手前、奥は1、2号機=福井県高浜町 稼働中の原発を初めて司法判断で止めた昨年3月の大津地裁の仮処分決定から1年余り。関西電力は福井県高浜町の高浜原発3、4号機の早期再稼働に向け、大阪高裁での抗告審に照準を合わせてきた。大津地裁の仮処分決定の判断後、同じ裁判官で審理された異議審は早期の終結を求めたのと対照的に、高裁では大量の書面を提出。審理に臨む意気込みの地裁段階との違いを「高裁なら逆転すると思い、早く判断を求めたのだろう」と住民側は読んでいた。 原発の差し止めが争われた裁判で住民側の主張を認めた高裁判断はない。地裁での敗訴後、関電は原子力事業本部に訴訟の専従チームを新設し、弁護団は8人から12人に増員。抗告審では千ページを超える書面を