なでしこジャパンが女子アジア杯初優勝。海外組を数名欠きながら、厳しい日程を勝ち抜いた 【写真:AP/アフロ】 まるで映画だ。今大会はなでしこジャパンを主人公にした、二部構成の映画のようだった。第一部は来年カナダで開催される女子ワールドカップ(W杯)出場権獲得までのストーリー。欧州組をそろえられないというハンデ付きの条件で始まった物語は、初戦でいきなり前回王者オーストラリアの驚異的なスピードを見せつけられる(2−2)。なでしこはなんとか追いつくが、それでも勝ちきれない。脳裏に相手の残像を残したまま、ホスト国ベトナムとの戦い(4−0)を経て、彼女たちはW杯出場権を懸けたヨルダン戦(7−0)を迎える。この試合に起用された若手たちは見事に輝き、大きな目標を達成する。そして試合をベンチで見守った宮間あやキャプテンが、次のようなせりふで第一部を締めくくる。 「W杯の出場権を得ることは通過点。私たちの目