東北大学電気通信研究所の栗木一郎准教授らの研究グループは2日、日本人に共通する19色名の存在を確認し、30年前の同様の研究と比較したところ、明確な増加が認められた。このことから、日本語における色概念の表現の進化が今なお続いていることが明らかになった。 今回の研究では、「青々とした緑」のような平安以前から継承されている表現に着目し、日本語表現において青と緑の区別がついていることを統計学的に立証するとともに、この日本語独特の言葉遣いの経緯についても解明した。同研究成果は東北大学、東京工業大学・オハイオ州立大学などの研究者による共同研究であり、視覚科学研究分野の学術誌「Journal of Vision」に掲載された。 今回の実験に使用されたカラーサンプル(有彩色320色+無彩色10色)。下段は今回の研究で抽出された日本語の色カテゴリー。緑と青の間に見られる水色の領域が、30年前の研究と異なり、