JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めで、一部の漢字表記がブログ版と異なっています。) あの人のことを、もう母親だとは思わない。 やっと、心の中で見切りがつけられた。 今まで、ずっと苦しかった。 よその母親が羨(うらや)ましくて、苦しかった。「私のお母さんは、何でこうなんだろう」と、恨めしくて、苦しかった。 そして、そんな風に思うたび、罪悪感がチクチク胸を刺した。 「親の心子知らず」だとか「親の苦労」だとか「育ててもらった恩」だとか聞くと、そんな風に思うこと自体、悪いことなんじゃないかと思えてしまう。 ……だけど、やっぱり何かが違う。 子どもは、親のすること、言うことを、何もかも我慢して受け入れなきゃいけないの? 育ててもらっているうちは、文句も言わずに耐えなきゃいけな