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思春期に関するm25moriのブックマーク (19)

  • そつ無く生きられても、空しいばかりなんて | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 周りが「今日のテスト最悪だった」と言うなら、私も「全然ダメだった」と返す。 周りが「炊飯器でケーキ作ると楽しいよ」と言うなら、私も「今度やってみるね」と言う。 当は、それほどテストが駄目だったわけでもないし、お菓子作りなんて調理実習以外でやったこともない。 だけど、大切なのは“合わせること”で、“自分を出すこと”じゃないんだ。 出来過ぎて鼻につくと思われないよう、出来なさ過ぎて馬鹿にされないよう、小器用に、巧(うま)く立ち回る。 ずっと、そうやって生きてきた。 たぶん私は、場の空気に敏感なのだと思う。 会話のキャッチボールで次にどんな言葉を投げ返せば良いのか、どんな 反応(リアクション)が求められているのか、何となく分か

  • そつ無く生きられない僕は、空気になりたいと希う | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 僕はどうやら、生きているだけで他人を苛(いら)つかせてしまうらしい。 その場に居るだけで、他人を不快にさせてしまうらしい。 だったら、誰の目にも映らない“空気”になれたら良いのに、と思う。 存在が消えるわけではなく、ただ誰からも認識されなくなる、透明な気体に。 誰からも 疎(うと)まれず、そこに居ることすら気づかれない、ただその場に漂うだけの“空気”に……。 以前から薄々、気がついてはいた。 僕は普通の人よりだいぶ、要領が悪い。雑な言い方をすれば、 鈍臭(どんくさ)い。 他の人間ならそつ無くスムーズに 熟(こな)せることに、何故だか妙にモタついてしまう。 小学生の頃は、大縄跳びの中に入るのが苦手だった。 タイミングが 掴(

  • 理解ってくれない貴女への反抗期 | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 反抗期と言うのは、思うように行かない現実への拒絶反応なのかも知れない。 卵アレルギーの肉体(からだ)が卵を受け付けないように、あんまりな現実を 精神(こころ)が受け付けないのかも知れない。 世界がいつの間にか優しくなくなったことに対する、拒絶反応。 肉体が俺を裏切って、勝手に大人になり始めたことへの拒絶反応。 家族の言動に、何故だか妙に 苛(いら)つくことへの拒絶反応。 そもそも“家族に対する目”自体、この頃は変わってしまった。 幼いうちは心のどこかで、親は自分より優れたものだと思っていた。 俺より大人で、正しくて――だから、 叱(しか)られるのは仕方のないことなのだと、全てを 諦(あきら)めて受け入れていた。 だけど、も

  • 理解ってくれない貴女への反抗期

    反抗期と言うのは、思うように行かない現実への拒絶反応なのかも知れない。 卵アレルギーの肉体(からだ)が卵を受け付けないように、あんまりな現実を精神(こころ)が受け付けないのかも知れない。 世界がいつの間にか優しくなくなったことに対する、拒絶反応。 肉体が俺を裏切って、勝手に大人になり始めたことへの拒絶反応。 家族の言動に、何故(なぜ)だか妙に苛(いら)つくことへの拒絶反応。 そもそも“家族に対する目”自体、この頃(ごろ)は変わってしまった。 幼いうちは心のどこかで、親は自分より優(すぐ)れたものだと思っていた。 俺より大人で、正しくて――だから、叱(しか)られるのは仕方のないことなのだと、全てを諦(あきら)めて受け入れていた。 だけど、もう気づいてしまった。 あの人たちは、分かっていない。 あの人たちの言動は、時々矛盾(むじゅん)している。 あの人たちはきっと正しくなんかなくて、いろいろと

    理解ってくれない貴女への反抗期
  • 世界を広げる「他視点」と「多視点」|津籠睦月

    青春SSオムニバス集「青過ぎる思春期の断片(青春断片)」は「学生時代の自分に読ませてあげたい物語」がコンセプトなのですが… そんな学生時代、自分が実際に読みたい・知りたいと思っていたのが「自分ならぬ他人の思考」「多角的な物の見方」でした。 思春期というものは、多かれ少なかれ「生きづらさ」に悩み苦しむものだと思うのですが… 自分はそんな「生きづらさ」「苦しさ」を「自分が世界を知らないせい」だと思っていました。 世間知らずで物知らずで、自分の殻に引きこもっているせいで、上手くいかない――「正解」の言動が選べず、間違った選択ばかりしてしまうのだと…。 そして「もっと世界を知ることができれば、こんなに悩んだり苦しんだりしなくて済む」と思っていました。 具体的には「自分とは違う『他人』の物の考え方」を「できるだけ多く」知ることができれば、「正解」を選べる確率が上がるのではないかと…そんな分析をしてい

    世界を広げる「他視点」と「多視点」|津籠睦月
  • 時代についていけない私は、ダメな子ですか? | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 両親が共働きで忙しかった私は、幼い頃、よく祖父母の家に預けられた。 自分の家とはまるで違うあの家が、私は大好きだった。 昭和に建てられた木造家屋は、古くて、そんなに広くはない。 けれど、その古めかしさが、何だか別の世界に迷い込んだ気分で、好きだった。 紅葉の模様が入った 磨硝子 ( すりガラス ) 。 玉石を敷きつめたような、風呂場のタイル。 花柄のホーロー鍋。 家具も皆、古い木の色と艶があって、どっしりした存在感がある。 あの家の、あの空気感が好きだった。 そして、あの家の中に流れる、ゆったりとした“時間”が好きだった。 共働きの両親は、いつも時間に追われていた。 新しくて綺麗だけど、綺麗過ぎて、逆に人間味を感じない家の

    m25mori
    m25mori 2022/08/08
    青春SS「時代についていけない私は、ダメな子ですか?」
  • 隠蔽された「インスタグラムの弊害」、10代の自殺願望とも関連 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

    ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が入手した内部文書によると、フェイスブックが数年にわたって行ってきた社内調査の結果、写真共有アプリ「インスタグラム」が、数百万人の若いユーザーのかなりの部分、特に10代の少女たちに有害な影響を与えていることが指摘されていた。しかし、フェイスブックはこれまで、同社のプラットフォームに関連する精神的な問題を、公の場では軽視してきた。 WSJが9月14日の記事で開示した調査結果によると、フェイスブックは、少なくとも3年前から、インスタグラムが数百万人の若いユーザーに与える影響について詳細な調査を行っていたが、その結果を公表してこなかった。 同紙が入手して公開した資料のスライドは、「ティーン・メンタルヘルス・ディープ・ダイブ」と呼ばれる調査レポートの一部だ。そこには、「10代の少女の3人に1人が、インスタグラムが原因で体型コンプレックスを悪化させている」と

    隠蔽された「インスタグラムの弊害」、10代の自殺願望とも関連 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
  • 繊細な心が邪魔をする

    傷つかなくて良いことに、ずっと傷ついてきた。 大事なものを、読み違えていることにも気づかずに。 自分が周りと違うこと、他の人間と何かがズレていることを、ずっと嫌悪(けんお)し、引け目に感じてきた。 同じ世界を視(み)ているはずなのに、僕だけ違う言動(げんどう)、異(こと)なる反応をしてしまうのは、自分が劣(おと)っている所為(せい)だと信じていた。 だが、そもそも根からして間違(まちが)っていた。 この世界に、“同じ”世界を視(み)ている人間など、唯(ただ)の一人も存在しない。 同じ世界を生きていても、心に映る世界は、皆(みな)違う。 僕たちは、誰とも世界を共有できていない。 ――そのことに、僕はようやく、気がつき始めた。 以前から不思議に思っていた。 相手の嫌がることを、平気で言ったり、したりする人間がいることに。 相手の置かれた状況を見ず、自分の都合(つごう)だけでズカズカ“邪魔”を

    繊細な心が邪魔をする
  • シンデレラの報われない時代に、私は何を頑張れば

    おとぎ話の中では、断然『シンデレラ』が好きだった。 ひとりで苦労して頑張(がんば)ってきた子が、報(むく)われてプリンセスになる――こんなに、人の苦労や頑張りを救ってくれる物語はない。 シンデレラへの憧(あこが)れは、私の性格や生き方にも影響(えいきょう)を与えた。 頑張ることは、美しいこと。頑張っていれば、いつか誰かが認(みと)めてくれて、シンデレラにしてくれる――そんなことを信じて、生きてきた。 だけど、そんなの嘘(うそ)だった。 この世界には、灰かぶり(シンデレラ)を見つけてくれる“魔法使い”なんて、いない。 私の頑張(がんば)りを見ていてくれる人なんて、どこにもいない。 家族ですら、認めてくれるのは結果の出た時だけ。 結果を出せずに終わった私の頑張りは、無かったもののように無視される。 結果を出せなくても、楽しいことを我慢(がまん)して、たくさんの時間を使って、辛(つら)いことと向

    シンデレラの報われない時代に、私は何を頑張れば
  • 八月の水底から、呼ぶ声が聞こえる。 | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版は、補足情報が無い代わりにルビ多めです。) 小学校に上がったか上がっていないかくらいの頃、一度、プールの底に沈みかけたことがある。 夏休み、初めて行ったそのプールには、様々な形、様々な仕掛け、様々な深さのプールが取り揃えられていた。 中には、子ども用の浅いプールと、大人用の深いプールが、真ん中で区切られているだけで、くっついているものもあった。 たくさんのプールにはしゃいで、あちこち入り回っていた俺は、大人たちが少し目を離したスキに、足の着かない大人用プールに、浮き輪も持たずに飛び込んでしまったのだ。 現在(いま)の俺なら「足が着くか着かないかくらい、ちゃんと見れば分かるだろうに」と思う。 だが、当時の俺には、そんな判断力も育っていなかった。 あるいは、興

    m25mori
    m25mori 2021/08/27
    青春SS「八月の水底から、呼ぶ声が聞こえる。」
  • 今日の私が最悪なら、明日の私はきっとマシ

    今日の私は、最悪だった。 言うこと、やること、全部裏目に出て、空回(からまわ)りするばかりだった。 こういうことって、結構(けっこう)ある。 口をはさむタイミングとか、言葉の選び方とか、何だかいろいろ不器用(ぶきよう)で、ヘタクソで、上手(うま)くいかない。 ヘンな空気を作ってしまったり、上手く話が噛(か)み合わなかったり……。 微笑(わら)って誤魔化(ごまか)しながら、こっそり心の中だけで凹(へこ)む。 私、ダメだ。こんなことで周りから好かれるわけない……って。 今日の私は、最悪だった。 心がささくれて、ちょっとしたことが気に障(さわ)って、親の何気(なにげ)ない一言に、キツい言葉を返してしまった。 悪いのは私の方だって、ちゃんと分かってる。 何て嫌(いや)な子なんだろうって、自分で自分が嫌(きら)いになる。 上手く行かない日って、なぜだか、とことん上手く行かない。 不幸や不運や不調って

    今日の私が最悪なら、明日の私はきっとマシ
  • コンセプトは、思春期の頃の「自分」に読ませてあげたい物語|津籠睦月

    青春SSオムニバス「青過ぎる思春期の断片(青春断片)」のコンセプトは、「思春期の頃の自分に読ませてあげたい物語」です。 「思春期の少年少女に読んでもらいたい」ではなく、「思春期の頃の“自分”に読ませてあげたい」なのです。 …と言うのも、自分の性格的に「『思春期の少年少女に読んでもらいたい』だと、押し付けっぽくて嫌だなぁ」と思ってしまうからです。 たとえ、どんなに役立つ知識であっても、覚えておくと人生がラクになる知恵であっても、無理に読んでもらったり、無理に自分の考えを押し付けることは、したくないのです。 特に思春期の繊細な心は、他人の考えを受け入れるのに、特別な精神力や勇気を要することがあります。 たとえ正しい意見でも、今受け入れてしまったら、自分の心が壊れてしまう…そういう時があります。 誰かの心を壊してまで、自分の考えを押し付けたいとは思っていませんし、そんな精神状態で読んでもらっても

    コンセプトは、思春期の頃の「自分」に読ませてあげたい物語|津籠睦月
  • 壊れるしかない友情だった

    あの子は、自分の正しさを疑わない。 いつでも、正しいのは自分で、間違(まちが)っているのは周りにいる誰かや何か――それがあの子の、この世界に対する認識だ。 いい加減(かげん)つき合いも長いから、私もそれは知っていた。 知っていて……そんなあの子を密(ひそ)かに呆(あき)れた目で見ながらも、その歪(ゆが)んだ物の見方を、正すでもなく拒否するでもなく、ただ流して(・・・)きた。 言ったところで直るような性格でもないし、それで害が生(しょう)じているわけでもない。 だったら、わざわざ友情の壊(こわ)れるリスクを負(お)ってまで指摘する必要はない――そう思っていた。 あの子は、相手を気遣(きづか)ったり、相手に合わせたりすることがない。 ありのまま、素(す)の自分を晒(さら)すことが友情の“あるべき姿”とでも言うように、いつでも自分の我(が)を通す。 そして、周りが自分の思い通りに動かないと、あか

    壊れるしかない友情だった
  • 夢見がちな大人が夢を奪ってくるので、僕は夢を秘匿することにした。

    夢を持て、夢を大切に――と、子どもの頃にはうんざりするほど言ってくるくせに、ある程度の年齢になった途端(とたん)、手のひらを返したように、現実を見ろ、夢みたいなことを言うな、と言ってくる。 大人たちのその矛盾(むじゅん)やちぐはぐさを、ずっと疑問に感じてきたが、最近やっとその答えが見えてきた気がする。 何のことはない。 大人たちは口では「夢を大切に」と言いながら、当はこれっぽちも子どもの夢に価値を見出(みいだ)していないんだ。 泣く子に玩具(オモチャ)を与えるように、子どもには夢を見させておけば良いと思っている。 大きくなれば「もうそんなモノで遊んでいるんじゃありません」と取り上げてしまえる程度(ていど)の、そんな思いしか抱(いだ)いていないんだ。 白紙の進路調査票を前に、僕は昔を懐(なつ)かしむ。 小学校の頃(ころ)の文集なら“将来の夢”にどんなことを書いても許(ゆる)されたのに、今は

    夢見がちな大人が夢を奪ってくるので、僕は夢を秘匿することにした。
  • リファインド・ファインダー

    学校へ行けなくなってしばらく経(た)った頃、叔父(おじ)が中古のカメラをくれた。 叔父はプロのカメラマンで、普段は結婚式など人生の重要イベントで写真を撮(と)っている。 だが、趣味で風景や花や小動物を撮ることもあり、家に遊びに来るたびにその写真を見せてくれた。 カッチリした勤め人の父とは違い、叔父にはどこか自由な空気があった。 考え方も柔軟で、私が不登校になってからも、理由を問い質(ただ)そうとするわけでも学校へ行くよう説得するわけでもなく、それどころか学校の話など一切出さずに、綺麗な風景や季節の花の話をしてくれた。 そうして帰り際、「もう使わないから」と言って、小振(こぶ)りな一眼(いちがん)レフカメラを置いていった。「ファインダーを通すと、景色が違って見えるぞ。一度やってみるといい」と、そう言って。 そのカメラを手に取り、家を出たのは気まぐれだった。 当は、もうずっと、外へ出るのも怖

    リファインド・ファインダー
    m25mori
    m25mori 2020/09/08
    青春ss「リファインド・ファインダー」
  • 魔法の言葉を拾う人 | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (「小説家になろう」さんにも重複投稿しています。小説家になろう版はルビ多めです。) “ありがとう”は魔法の言葉だと、何かので読んだことがある。 全世界どこへ行っても、その国の言葉で「ありがとう」が言えれば、誰とでも気持ちを通じ合わせ、仲良くなれるのだと。 全部を丸々信じたわけではないが、素敵な考え方だと思ったのは事実だ。 それ以来、何となく、“ありがとう”という言葉だけは、自分の中でちょっとだけ“特別”だった。 どんなに身近な人間が相手でも、どんなに些細な出来事でも、「ありがとう」の言葉はちゃんとその都度口にして、感謝の気持ちを伝えるようにしてきた。 その気持ちは、きっと伝わる。相手の心に、ちゃんと届く。 ささやかでも、短い一言でも、何百何千と積み重ねられたその「ありがとう」が、自分と相手との間に見えない絆を築いてくれる――そんな希望(ゆめ)

    m25mori
    m25mori 2020/08/10
    青春SS「魔法の言葉を拾う人」
  • 魔法の言葉を拾う人

    “ありがとう”は魔法の言葉だと、何かので読んだことがある。 全世界どこへ行っても、その国の言葉で「ありがとう」が言えれば、誰とでも気持ちを通じ合わせ、仲良くなれるのだと。 全部を丸々信じたわけではないが、素敵な考え方だと思ったのは事実だ。 それ以来、何となく、“ありがとう”という言葉だけは、自分の中でちょっとだけ“特別”だった。 どんなに身近な人間が相手でも、どんなに些細(ささい)な出来事(できごと)でも、「ありがとう」の言葉はちゃんとその都度(つど)口にして、感謝の気持ちを伝えるようにしてきた。 その気持ちは、きっと伝わる。相手の心に、ちゃんと届く。 ささやかでも、短い一言でも、何百何千と積み重ねられたその「ありがとう」が、自分と相手との間に見えない絆(きずな)を築(きず)いてくれる――そんな希望(ゆめ)を、抱(いだ)いていた。 だけど、俺にとっては特別で大切な「ありがとう」の言葉も、

    魔法の言葉を拾う人
  • 能ある鷹はマイノリティ

    世の人々の多くは、なぜか“一握(ひとにぎ)りの天才”というものに、憧(あこが)れや嫉妬(しっと)を覚えるものらしい。 だけど、よく考えてみて欲しい。 全体から見て、ほんの数パーセントしか存在しない天才(ギフテッド)――それはすなわち“とてつもない少数派(マイノリティ)”ということに他ならないのだ。 大概のことが多数決の原理で動いていく現代社会において、それは圧倒的に不利な立場でしかない。 それなのに、なぜ人は、そんなモノに憧れたり妬(や)いたりするのだろう……。 他人と違うというだけで、この世は何かと生きづらい。 口では個性を認めながら、実際には出る杭(くい)は打たれるのが世の習いだ。 考えてみれば当たり前の話なのだ。 大多数の人間は、「他人が自分より優れていること」を素直に喜んだりしない。 何をしたわけでもないのに、ただそこに存在するというだけで、他人(ひと)から疎(うと)まれ敵視される

    能ある鷹はマイノリティ
  • スキマ時間に手軽に読める無料青春SS

    現代青春SSシリーズ 「青過ぎる思春期の断片」 スキマ時間に手軽に読める1話完結オムニバス形式の青春SS(ショートショート)です。 「小説家になろう」さんに投稿したバージョンと、SS用ブログに掲載したバージョンがあります。 (小説家になろうさん版はルビ多め、ブログ版には下部に蛇足な解説がついています。) タイトルをクリック(タップ)すると「小説家になろう」さんまたはブログの各ページに跳びます。 「小説家になろう」投稿小説版もくじ 「小説家になろう」さんに投稿したバージョンの一覧(1ページ目)です。 (文字数には改行・空白分は含まれませんが、おそらくルビ及びルビを振るために必要な記号の文字数分は含まれます。) →2ページ目はコチラ/3ページ目はコチラ 「ほんの一瞬だけの青春」 男性視点・陸上部(走り高跳び)最後の練習の日の光景。 <1911文字(改行・空白含まず)> 「救いの手は、今」 女性

    スキマ時間に手軽に読める無料青春SS
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