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  • そつ無く生きられても、空しいばかりなんて | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 周りが「今日のテスト最悪だった」と言うなら、私も「全然ダメだった」と返す。 周りが「炊飯器でケーキ作ると楽しいよ」と言うなら、私も「今度やってみるね」と言う。 当は、それほどテストが駄目だったわけでもないし、お菓子作りなんて調理実習以外でやったこともない。 だけど、大切なのは“合わせること”で、“自分を出すこと”じゃないんだ。 出来過ぎて鼻につくと思われないよう、出来なさ過ぎて馬鹿にされないよう、小器用に、巧(うま)く立ち回る。 ずっと、そうやって生きてきた。 たぶん私は、場の空気に敏感なのだと思う。 会話のキャッチボールで次にどんな言葉を投げ返せば良いのか、どんな 反応(リアクション)が求められているのか、何となく分か

  • そつ無く生きられても、空しいばかりなんて

    周りが「今日のテスト最悪だった」と言うなら、私も「全然ダメだった」と返す。 周りが「炊飯器(すいはんき)でケーキ作ると楽しいよ」と言うなら、私も「今度やってみるね」と言う。 当は、それほどテストが駄目(ダメ)だったわけでもないし、お菓子(かし)作りなんて調理実習以外でやったこともない。 だけど、大切なのは“合わせること”で、“自分を出すこと”じゃないんだ。 出来過(できす)ぎて鼻につくと思われないよう、出来なさ過ぎて馬鹿(ばか)にされないよう、小器用に、巧(うま)く立ち回る。 ずっと、そうやって生きてきた。 たぶん私は、場の空気に敏感(びんかん)なのだと思う。 会話のキャッチボールで次にどんな言葉を投げ返せば良いのか、どんな反応(リアクション)が求められているのか、何となく分かる。 だから、その通りの言動(げんどう)を採(と)る。 実際、周りの感触(かんしょく)は悪くない。 今のところ嫌

    そつ無く生きられても、空しいばかりなんて
  • 何にも知らない世界で出逢った、私の友だち | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 物心ついたばかりの頃のことを、覚えている。 まだ世界のほとんどを知らなくて、何もかもが物珍しかった頃のことを。 蜘蛛(くも)水晶のような朝露や、シャボン玉の膜の虹色マーブルの揺らめきにさえ、いちいち心騒いで、ときめいていた頃のことを。 あの頃は「楽しい」や「おもしろい」のハードルが、驚くほどに低かった。 ほんの 些細(ささい)なことが楽しくて、おもしろくて、ずっと飽(あ)きずに遊んでいられた。 まるで 今(・)とは、世界からして違うみたいに。 私があの子と出逢ったのは、そんな、美しくて素晴らしくて――二度と戻れない世界の中だった。 いつ、どうやって出逢ったのか、最初のはじまりは覚えていない。 気づけばそばにいて、当たり前の

  • 長編小説には無い、短編・掌編・SSの長所と魅力!|津籠睦月

    皆さん、短編小説(掌編・SS含む)は「長編小説が書けない人」の書くものだと思ってはいませんよね? あるいは「短編小説は長編小説に劣っている」なんて考えたりもしていませんよね? 上のように考えるのは、きっとこれまで「素晴らしい短編小説」に出会ったことがない方々なのでしょうが… どうにも世の中「長編>短編」のように思っている人が多い気がするので、今回はそのあたりを深掘りしていこうと思います。 ここで言う短編小説は、長編の「おまけ」的な短編(SS)ではなく、それ1つだけで独立した短編小説のことです。 (独立した短編か、「おまけ」や「外伝」的な短編かで、難易度が雲泥の差のため。) 短編の方が長編より難しい!人にもよることなので、ハッキリとは言えないのですが… 少なくとも自分にとっては「短編に比べたら、長編の方がずっと易やさしい」ものでした。 芸術は、足し算よりも引き算の方がずっと難しいのです。 皆

    長編小説には無い、短編・掌編・SSの長所と魅力!|津籠睦月
  • 理解ってくれない貴女への反抗期 | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 反抗期と言うのは、思うように行かない現実への拒絶反応なのかも知れない。 卵アレルギーの肉体(からだ)が卵を受け付けないように、あんまりな現実を 精神(こころ)が受け付けないのかも知れない。 世界がいつの間にか優しくなくなったことに対する、拒絶反応。 肉体が俺を裏切って、勝手に大人になり始めたことへの拒絶反応。 家族の言動に、何故だか妙に 苛(いら)つくことへの拒絶反応。 そもそも“家族に対する目”自体、この頃は変わってしまった。 幼いうちは心のどこかで、親は自分より優れたものだと思っていた。 俺より大人で、正しくて――だから、 叱(しか)られるのは仕方のないことなのだと、全てを 諦(あきら)めて受け入れていた。 だけど、も

  • 理解ってくれない貴女への反抗期

    反抗期と言うのは、思うように行かない現実への拒絶反応なのかも知れない。 卵アレルギーの肉体(からだ)が卵を受け付けないように、あんまりな現実を精神(こころ)が受け付けないのかも知れない。 世界がいつの間にか優しくなくなったことに対する、拒絶反応。 肉体が俺を裏切って、勝手に大人になり始めたことへの拒絶反応。 家族の言動に、何故(なぜ)だか妙に苛(いら)つくことへの拒絶反応。 そもそも“家族に対する目”自体、この頃(ごろ)は変わってしまった。 幼いうちは心のどこかで、親は自分より優(すぐ)れたものだと思っていた。 俺より大人で、正しくて――だから、叱(しか)られるのは仕方のないことなのだと、全てを諦(あきら)めて受け入れていた。 だけど、もう気づいてしまった。 あの人たちは、分かっていない。 あの人たちの言動は、時々矛盾(むじゅん)している。 あの人たちはきっと正しくなんかなくて、いろいろと

    理解ってくれない貴女への反抗期
  • 正解探しの怖がり鸚哥 | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 私の父は、厳しい人だった。 間違ったことを決して許さない、四角四面な“掟の神”。 いつでも絶対の“正解”を持っていて、私が“不正解”な言動をすると、すぐ叱責された。 間違ったことをする私は、人間として正しくないのだと、人格や存在を否定された。 私は父を恐れていた。 いつも父の顔色を窺(うかが)って、ビクビク生きてきた。 出すべき答えは、 世の中にとって(・・・・・・・)の正解ではない。 父にとって(・・・・・)の正解だ。 世間的には合っていそうな答えでも、父にとって正解とは限らない。 正解を選べないと、父は機嫌を悪くする。 世の流行のアレは嫌いでコレは好き、物の考え方・感じ方、事の順番、後片付けのやり方、勉強の優先順位…

  • 最高の生き様のための人生を | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 幼い頃は、ヒーローや偉人に憧れる人間なんて、周りを見れば、そこら中にいた。 なのに、大きくなるにつれ、その数は減っていった。 皆、歳を重ねていくと、その手の“憧れ”からは卒業していくものらしい。 どうしてそんな“もったいない”ことをするんだろうと、幼心に不思議だった。 フィクションがフィクションに過ぎないこと、伝記や歴史モノがあくまで“過去”の物語だということは、大きくなれば嫌でも分かる。 現実の“悪の秘密組織”は、特撮ドラマのように分かりやすい暴力で街を襲ったりはしない。 外国のどこかに潜んで、電話やメッセージで詐欺(さぎ)や強盗の“指示を出すだけ”だ。 実行犯も、怪人ではない。利用されやすい“ただの人”だ。 戦って倒せ

  • 最高の生き様のための人生を

    幼い頃(ころ)は、ヒーローや偉人(いじん)に憧(あこが)れる人間なんて、周りを見れば、そこら中(じゅう)にいた。 なのに、大きくなるにつれ、その数は減っていった。 皆、歳(とし)を重(かさ)ねていくと、その手の“憧れ”からは卒業していくものらしい。 どうしてそんな“もったいない”ことをするんだろうと、幼心(おさなごころ)に不思議だった。 フィクションがフィクションに過ぎないこと、伝記や歴史モノがあくまで“過去”の物語だということは、大きくなれば嫌(いや)でも分かる。 現実の“悪の秘密組織”は、特撮(とくさつ)ドラマのように分かりやすい暴力で街を襲(おそ)ったりはしない。 外国のどこかに潜(ひそ)んで、電話やメッセージで詐欺(さぎ)や強盗の“指示を出すだけ”だ。 実行犯も、怪人ではない。利用されやすい“ただの人”だ。 戦って倒せばそれで良いなんて、単純明快(たんじゅんめいかい)なものじゃない

    最高の生き様のための人生を
  • ないものねだりの強がり狼

    それは、高校卒業を間近に控えた、ある放課後のことだった。 たまたま、あるクラスメイトと、教室に二人きりになった。 それまで、ほとんど話したこともない相手だ。 だけどその時は何となく、どちらからともなく会話を始めていた。 あと少しすれば、もう毎日顔を合わせることもなくなる。 そんな、しんみりとした感傷(かんしょう)が、お互い、胸の底に湧(わ)いたのかも知れない。 「当は、ずっと話してみたかったんだ」 彼女は、そう言った。 まるで、憧(あこが)れの相手に気後(きおく)れして、話しかけられなかったとでも言うように。 「いつも、すごいな……って、思って見てたんだ」 彼女は、私を褒(ほ)めちぎる。 自分の道を貫(つらぬ)く、クールなところが格好良(カッコイ)い。 早いうちから目標を決めて、ちゃんとそこへ向かっていけているのが、すごい。 それに比べて、自分は平凡で、目標も何も見えていなくて、恥ずかし

    ないものねだりの強がり狼
  • 人生の果てるまでを看ている。

    人生の果ての、崖(がけ)っぷちを歩いているような気が、ずっとしている。 世界が暗い夕闇の中、閉ざされているような気が、ずっとしている。 この先、もう何処(どこ)へも行けない、行き止まりの人生――そんな気が。 祖父の病気が分かって以来、ずっとだ。 祖父の病は、治(なお)ることがない。 進行を遅(おく)らせることはできても、完治(かんち)することの無い病。 高齢で体力が心配だからと、手術もやんわり拒否されるような、そんな状態だ。 長い入院を終えて帰って来ても、筋肉の衰(おとろ)えきった祖父に、以前のような生活はもう出来(でき)ない。 一日中、ベッドに縛(しば)りつけられたように、寝たきりの日々。 生きるために、人の手を借りなくてはどうにもならない身体(からだ)。 そして、俺たちの生活もまた、祖父の退院とともに一変してしまった。 一番広くて居心地(いごこち)の良かった居間には、介護用のベッドが運

    人生の果てるまでを看ている。
  • 花咲く話の種を探して、私は今日も言の葉を「はなつ」

    この国では、人の口から発せられる“意味ある音”を、植物になぞらえる。 言(こと)“葉(ば)”。話の“種”。話の“接(つ)ぎ穂(ほ)”。話に“花が咲く”。 昔の人たちは、何を想って、この名付けをしたのだろう。 人の口から放たれた“言(こと)”が、視(み)えざる葉になって空(くう)に繁(しげ)り、他の人のそれと重なり合って、花を咲かせる――そんな空想(ゆめ)でも、視ていたのだろうか。 私も時折、そんな妄想に浸(ひた)る。 私の唇(くちびる)から零(こぼ)れた葉っぱが、蔓(つる)を伸ばし、さらなる葉を繁(しげ)らせ、花束(はなたば)のように、たくさんの花を咲かせる――そんな幻を、夢見る。 実を言うと、おしゃべりは少し苦手だ。 自分の言葉に、自信が持てない。 私には、皆を笑わせるような面白い話はできない。気の利(き)いた話題は出せない。 いつも、皆の輪の中で、誰かに話を振(ふ)られるのを待っている

    花咲く話の種を探して、私は今日も言の葉を「はなつ」
  • 電車で5分、日常からのプチ逃避行

    夢を見た。 学校へと向かう、いつもの電車の中。 既(すで)に眠りの中だと言うのに、なぜか夢の中でも眠り込んでしまっていた。 気づけば、いつもの駅を乗り過ごし、夢の中でハッと目を覚(さ)ました。 見渡すと、そこは見知らぬ山の中だった。そして、一面が紅葉の絶景だった。 動画や写真の中でしか見たことのない――否(いな)、それ以上に極上で、胸に迫(せま)る、圧倒的な秋色の稜線(りょうせん)。鮮(あざ)やかな、朱(あけ)と黄金(こがね)のモザイク模様(もよう)。 電車の窓という窓が、その景色で埋(う)め尽(つ)くされていた。 電車がレールを進むたび、朱金(しゅきん)の木々が、わずかに角度を変えながら、横に流れていく。 硝子(がらす)一枚隔(へだ)てた向こうは、色鮮やかな紅葉黄葉(こうようこうよう)の洪水(こうずい)。 まるで、絢爛豪華(けんらんごうか)な万華鏡(まんげきょう)の中を、電車の速度でくぐ

    電車で5分、日常からのプチ逃避行
  • 時代についていけない私は、ダメな子ですか?

    両親が共働きで忙(いそが)しかった私は、幼い頃(ころ)、よく祖父母の家に預(あず)けられた。 自分の家とはまるで違(ちが)うあの家が、私は大好きだった。 昭和に建てられた木造家屋(もくぞうかおく)は、古くて、そんなに広くはない。 けれど、その古めかしさが、何だか別の世界に迷い込んだ気分で、好きだった。 紅葉(もみじ)の模様(もよう)が入った磨硝子(すりガラス)。 玉石(たまいし)を敷(し)きつめたような、風呂場のタイル。 花柄(はながら)のホーロー鍋(なべ)。 家具も皆(みな)、古い木の色と艶(つや)があって、どっしりした存在感がある。 あの家の、あの空気感が好きだった。 そして、あの家の中に流れる、ゆったりとした“時間”が好きだった。 共働きの両親は、いつも時間に追われていた。 新しくて綺麗(きれい)だけど、綺麗過ぎて、逆に人間味(にんげんみ)を感じない家の中で、いつもバタバタ、ピリピリ

    時代についていけない私は、ダメな子ですか?
  • この世界に魅力を感じない俺に、進路の選び方を教えてくれ | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版はブログ版よりもルビ多めです。) 思えば俺の憧れてきたものは、どれもこれも、この世界には存在しないものばかりだ。 ヒーロー、人型ロボットのパイロット、モンスター使い、大賢者……。 憧れてもどうにもならないものにばかり、夢中になってきた。 物語世界の職業に比べたら、現実世界の職業は、どれもこれもぱっとしない。 むしろ、ネガティブなイメージしかない。 過労、社畜、ブラック企業……世間に溢れるワードからは、嫌な未来しか想像できない。 こんな絶望的な社会の中で“なりたい(・・・・)職業”も何も無いものだ。 バイト面接の履歴書を書いた時、“志望動機”という欄で、一度手が止まった。 結局、「バイトの目的に、そんな高尚な理由なんてあるわけないだろう」と、正直に「趣味に使

    m25mori
    m25mori 2022/07/01
    青春SS「この世界に魅力を感じない俺に、進路の選び方を教えてくれ」
  • この世界に魅力を感じない俺に、進路の選び方を教えてくれ

    思えば俺の憧(あこが)れてきたものは、どれもこれも、この世界には存在しないものばかりだ。 ヒーロー、人型ロボットのパイロット、モンスター使い、大賢者……。 憧れてもどうにもならないものにばかり、夢中になってきた。 物語世界の職業に比べたら、現実世界の職業は、どれもこれもぱっとしない。 むしろ、ネガティブなイメージしかない。 過労、社畜、ブラック企業……世間に溢(あふ)れるワードからは、嫌な未来しか想像できない。 こんな絶望的な社会の中で“なりたい(・・・・)職業”も何も無いものだ。 バイト面接の履歴書を書いた時、“志望動機”という欄(らん)で、一度手が止まった。 結局、「バイトの目的に、そんな高尚(こうしょう)な理由なんてあるわけないだろう」と、正直に「趣味に使う金が欲しいため」と書いた。 特にそれを指摘されることもなく、面接は無事に通ったが……バイトならともかく、就職活動という“番”で

    この世界に魅力を感じない俺に、進路の選び方を教えてくれ
  • 心の中で母を棄て去る

    あの女(ひと)のことを、もう母親だとは思わない。 やっと、心の中で見切りがつけられた。 今まで、ずっと苦しかった。 よその母親が羨(うらや)ましくて、苦しかった。「私のお母さんは、何でこうなんだろう」と、恨(うら)めしくて、苦しかった。 そして、そんな風に思うたび、罪悪感がチクチク胸を刺した。 「親の心子知らず」だとか「親の苦労」だとか「育ててもらった恩」だとか聞くと、そんな風に思うこと自体、悪いことなんじゃないかと思えてしまう。 ……だけど、やっぱり何かが違う。 子どもは、親のすること、言うことを、何もかも我慢(がまん)して受け入れなきゃいけないの? 育ててもらっているうちは、文句(もんく)も言わずに耐(た)えなきゃいけないの? ……だとしたら、絶交するわけにもいかない分、友達よりもタチが悪い。 あの女(ひと)のしてきたことは、人によっては「些細(ささい)なこと」と言われてしまうのかも知

    心の中で母を棄て去る
  • 愛を失くした正義の、その名を | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (今回の物語には暴力(虐待)描写が含まれます。苦手な方はご注意を。このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版は、補足情報が無い代わりにルビ多めです。) ドラマの中で語られる“綺麗事”を、うすら寒く感じて、心が冷めることがある。 特に「親子だから、きっと上手くいく」「血の繋がった家族だから、最後には分かり合える」なんて台詞には、死にそうなくらいに胸が凍える。 それが真実だと言うなら、上手くもいかず、分かり合えもしない俺は何なんだ。 努力や試練が足りないとでも言うのか。もっと苦悩や苦痛を味わわなければいけないとでも言うのか。 ……きっと、そんなわけはない。 上手くいかない理由を“自分”に求めるのは、いい加減、もう飽きた。 悪いのは俺なのだと、一方的に断罪して責め立てる、あの男の虚言(そらごと)に、いつま

    m25mori
    m25mori 2022/03/30
    青春SS「愛を失くした正義の、その名を」
  • あの日の私の跡をなぞれば | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版は、補足情報が無い代わりにルビ多めです。) 今時、SNSでもアプリでもなく、紙の日記をつけるのが好きだなんて、変わった子だと思われてしまうかな。 自分でも、こんな趣味を持つことになるなんて、思っていなかった。 だけど、これはもう、私にとって、無くてはならない行為。 私の人生にとって重大な意味を持つ――私が“私”を忘れないための、大切な金石文だ。 きっかけは、他愛もないことだった。 雑貨屋さんで、とても綺麗な筆記帳(ノート)を見つけた。 西洋貴族の城の書庫に眠る古い時代の書物のような、美しい装飾模様のついた、ハードカバーの筆記帳(ノート)。 ちょっと高かったけれど、一目惚れして思わず買ってしまった。 しばらくは机の上に置いて、時々手に取ってはにやけていたけれ

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    m25mori 2022/02/23
    青春SS「あの日の私の跡をなぞれば」
  • あの頃の景色が消えていく | 言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜

    JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (このシリーズは「小説家になろう」さんにも同じ内容のものを投稿しています。小説家になろう版は、補足情報が無い代わりにルビ多めです。) 数ヶ月ぶりに帰省したら、地元の駅に自動改札ができていた。 古くさいばかりの田舎の駅が、急に近代化したようで、違和感ばかりを強く覚えた。 駅前にあったコンビニは、いつの間にか潰れていた。 駅前なのに潰れるなんて、さすがは田舎だな、と変な納得の仕方をしながら、迎えの車に乗り込んだ。 時間が止まったかのような、変化の乏しい地方の町でも、数ヶ月離れているだけで、いろいろとあるものだ。 大学に進学するため地元を離れて、もう二年が経とうとしている。 長期休暇も、バイトだサークルの合宿だで何かと忙しく、実家には数えるほどしか帰っていない。 たまの帰郷は片道時間からして長くて、ちょっとした旅行気分だ。 大学に入ってすぐの頃は、周

    m25mori
    m25mori 2022/01/29
    青春SS「あの頃の景色が消えていく」