JUGEMテーマ:短編小説 ・「あの夏に置き忘れた君との記憶」の第1回です。 (出来上がった所からUPする方式の不定期更新です。) 他のページはコチラ→あの夏に置き忘れた君との記憶2/3/4/5/6/7/ 学校から帰宅すると、隣家の玄関先に幼馴染(おさななじみ)が落ちていた。 玄関タイルもコンクリート 舗装(ほそう)も、何もかもが白く 灼(や)かれて熱を放つ真夏の午後。 少女は日射しから逃れるように、 庇(ひさし)の作るわずかな 陰(かげ)に身を投げ出していた。 創治(そうじ)は "いつもの 悪巫山戯(わるふざけ)" だろうと、呆れ顔で声を掛ける。 「何やってんだ、 愛理咲(ありさ)。そんな所でノビると熱中症になるぞ」 愛理咲は起き上がらぬまま、泣きそうな顔で創治を見上げる。 「創君……。今日ウチ誰もいないのに、 鍵(かぎ)持って出るの忘れちゃった」 「ソレ、下手すると普通に死ぬヤツだろ!