JUGEMテーマ:青春(ヤングアダルト)小説 (「小説家になろう」さんにも重複投稿しています。小説家になろう版はルビ多めです。) その本と出逢ったのは、全くの偶然だった。 いつも一緒に帰る友達が、その日たまたま委員会の仕事で遅くなって、時間をつぶすために何となく、図書室に寄ってみた。 最新のラノベやマンガがそろっているわけでもないその図書室は、いつもほとんど人がいなくて、図書委員が手持ち無沙汰にカウンターに座っているだけだった。 幼い頃は私も、図書室や図書館へ行くのが好きだった。 まだ読んだことのない絵本を見つけては、ワクワクしながらページをめくっていた。 だけど、小学校を卒業してから、だんだんと距離ができてきてしまった気がする。 図書室に並ぶ本の、絵が少なくなって、文字が小さく多くなって、ページ自体も分厚くなっていくにつれ、気軽に手に取りづらくなっていった。 読書が嫌いになったわけじゃな