JUGEMテーマ:恋愛小説 ・片恋のシャーラ(プロトタイプ版)の第5弾です(詳しい説明は第1弾に書いてあります)。 他のページはコチラ→「片恋のシャーラ(プロトタイプ版)1/2/3/4/6/7/8/9/10/11/12/13/14/15/16/17/18/19/20/21/22/23/24/25/26/27/28/29/30/31/32(終)」 (下部にある「カテゴリー別・小説一覧」からも他ページに跳べます。※他の小説も混じった「もくじ」になっています。) 夜。シャーラは一人、塔の屋上で膝を抱えて星を見ていた。 光月宮の裏庭の森にひっそりと建つ、古寂れた物見の塔。 それは、宝玉戦争で失われた、かつてのカトラーナ王城の名残。今ではもう、訪れる者も稀な、打ち捨てられた見張台だった。 「……やはり、ここにいたか、シャーラ」 ふいに声を掛けられ、彼女はびくりと身を竦める。だが、すぐに声の主に気がつ