ヴァンパイアのアリスは苦手なものが多い。 もちろん太陽の光はダメ。ニンニクも、十字架も。 そしてその協調性のない唯我独尊な性格から、周りの人間…いや、ヴァンパイア関係も上手くいってはいなかった。 他のヴァンパイアたちはコミュニティを作り暮らしているが、アリスはその中には入らなかった。 由緒ある家系の彼だが、友達はただ1人幼馴染のユキだけ。 2人は共に育ち、お互いに信頼していた。 そんなアリスの趣味は、夜な夜な街へ繰り出すこと。 寿命が1000年と言われるアリスの人種は、月に一度は人間の血を吸わなければ生きてはいけない。 子供なら2人分。大人なら1人分の血を丸々。 街へ繰り出すのは、そのターゲットを探しに行くことが目的でもある。 そしてもう一つの趣味は屋敷のバルコニーで音楽を奏でること。 そんなある日、街で「命の雫」を持つソウと出逢う。 ⭐︎もちろんこのお話は全てフィクションです。 ⭐︎作者