◆731部隊 関連に注目/「人体標本埋められた」証言、国動かす 1989年に大量の人骨が見つかった新宿区戸山の旧陸軍軍医学校跡地で、厚生労働省は21日、「終戦後、人体標本が埋められた」という軍医学校関係者の証言に基づく初めての発掘調査を始めた。戦時中に中国で細菌や毒物を使った生体実験をしたとされる、関東軍防疫給水部(七三一部隊)の日本における研究拠点があったとみられる場所の一角という。 (武井宏之) 調査するのは、都立戸山公園に隣接する国有地約3千平方メートル。現在の国立感染症研究所を建設工事中の89年に偶然、100体分以上とみられる人骨が掘り出された場所の約250メートル西に当たる。 調査は重機を使った試掘から始まった。試掘は6カ所で行い、それぞれ一辺が11メートルと8メートルの長方形に掘り進め、人骨が出土するかを確かめる。旧尾張藩の屋敷跡のため、江戸期の埋蔵文化財を傷つけないよ