06年12月15日、いわゆる“愛国心条項”を盛り込んだ改正教育基本法と防衛省昇格案が同じ日に可決された。僕は採決の前に「もっと慎重に審議すべし」とする意思を明確に表明するべきだった。より深く中身を問うべきだった。では、なぜハッキリ書かなかったのか。それは、僕自身に賛否両方の気持があったからだ。 ●日本文化の魅力を伝えることに大賛成 改正教育基本法に反対する平和団体等のサイト等を見ると、「条文の“我が国と郷土を愛する態度を養う”という部分が愛国心の強制になる」と強調している。しかし、改正第2条5項の全文は『伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと』というものだ。僕はこの『他国を尊重し』という一文に感銘を受けたし(これがあるとないとで全然違う!)、歌舞伎、お能、浮世絵、和歌、俳句、邦楽など、日本文化を熱愛