安倍首相、増税先送りへ布石か=「リーマン級」の危機にじます-サミット 記者の質問に答える安倍晋三首相=26日午後、三重県志摩市(代表撮影) 主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の最初のヤマ場となった26日の世界経済討議で、安倍晋三首相は新興国経済の減速や原油安のデータを示して下振れリスクを強調し、先進7カ国(G7)が政策を総動員して危機を回避するよう訴えた。さらに、2008年9月のリーマン・ショック前の状況との類似点にも言及。17年4月予定の消費税増税を先送りする場合の理由に挙げている「リーマン級」の危機が迫りつつあることをにじませ、増税延期へ布石を打ったとも受け取れる。 ◇「洞爺湖の轍踏まぬ」 「まずはリスクの兆候をご紹介したい」。首相は討議でこう切り出すと、新興国の商品価格や投資伸び率などの指標がリーマン・ショック前の状況と酷似していることを、グラフ付きの資料4枚を用いて説明した。専