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ブックマーク / chez-nous.typepad.jp (3)

  • 「言葉の劣化」に抵抗すること

    先日久しぶりに会った知人が何の前置きもなく「君もたいへんだなぁ」としみじみ言うので、いったい何のことかと訊ねたら、国は大学には人文社会科学、とりわけ文学部なんてもう必要ない、という方針なんだろう? 自分は大学の事情はよく知らないが、ニュースで大々的に報道されているからみんな知ってるよ、講義で学生たちに「ぼくたちどうなるんですか?」なんて聞かれたらどう答えるの? と。つまりぼくが文学部の教授であることを知っているので、心配してくれたわけだ。 実はこのような問いは、講義の後すでにある学生から質問されたことがある。それでぼくはどう答えたかというと、「文学部がなくなったって、ぜんぜん大丈夫」というものだった。ちょっとヤケクソに聞こえるかもしれないけど、その時はなぜかそうとしか答えられなかった。質的な問題は「文学部」とか「何々学」などという制度の存続ではないし、自分が今たまたまそうした制度の中で仕

  • 坑道のカナリア—弱さの意味について— - tanukinohirune

    「坑道のカナリア(canary in a coal mine)」というのは、いまはもう使われることのない安全対策に由来する言葉です。炭坑で働く男たちが、カナリアの入った鳥かごを携えて坑道に入って行く。ご存じのように炭坑労働には多くの危険が伴いますが、そのひとつに一酸化炭素などの有毒ガスが知らない間に充満していて、気が付いた時にはもう遅く、身動きがとれず死に至るということがあります。カナリアは人間よりガスに敏感なので、まだ人間の身体には害のないような僅かな量の有毒ガスにも反応し、騒いだり気絶したりする。それを見て危険を察知し避難することができるというわけです。 現代ではおそらく、カナリアよりももっと敏感な有毒ガス検出器を持って行くので、こんなことは行われません(いや、別に確かめたわけではありませんが、ないと思います)。けれども比喩としては、「坑道のカナリア」はまだ使われているようです。なぜか

    maangie
    maangie 2014/08/07
  • 「老醜」とはこのことである

    徴兵制について先生はどう思われますか? というような質問が複数来たので、簡単に答えておきます。 今のように「集団的自衛権」の行使容認というようなことが議論されるずっと以前から、徴兵制を復活すべきではないかと考える政治家や論客は、少なからずいた。あるいは、徴兵制とまで言わなくても、若者にはある段階において全員に社会奉仕活動を法律的に義務づけた方がよいというような意見もあった。 ぼくは、この主張そのものが直ちに間違っているとは思わない。韓国をはじめ、兵役や社会奉仕を義務づけている国は世界に多い。それがあることで、国家共同体への帰属意識や社会参加への意識が高まるという面は、たしかにある。戦後の日では、軍国主義時代の記憶からそうした話題に対して多くの人はアレルギー反応を示し、まともに向き合ってこなかった。でもそれは単に顔を背けてきただけなので、徴兵制に反対する人々の多くも、それがなぜ間違っている

    maangie
    maangie 2014/07/15
    条件付き徴兵制賛成派。
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